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笼岛 みどり
2017年05月28日
ガーベラに似た小輪から中輪の花を、ドーム状に密集させて咲かせます。「シラネリア」の名前でも知られています。 18世紀から品種改良が続けられており、濃い黄色とオレンジ以外はほとんどの花色が揃っています。蛇の目模様などバリエーションも様々。冬の花壇に鮮やかな色彩を与えてくれる貴重な存在です。 寒さに強いサイネリアですが、気温3度を切ったら屋内に入れてください。 和名は「フキザクラ(蕗桜)」。葉の形がフキ(蕗)に似ていることからつけられました。おめでたい「富貴」の字をあてた「フキギク」「フウキギク」の呼び名もあります。
サイネリアの花言葉
冬のさなかから明るい色の花を咲かせてくれるので「いつも快活」「喜び」の花言葉が与えられています。 名前の由来は旧属名である「キネラリア(Cineralia)」から。「シネラリア」とも読みますが、「シネ」の語感を考慮して「サイネリア」と呼ぶことが多くなりました。よい花言葉ですが、こうしたいきさつがあるのでプレゼント、特にお見舞いの花にするのは控えましょう。 シネラリアは「灰白色」「老人」の意味。種子につく綿毛の色から名付けられました。
サイネリアの基本情報科・属キク科ペリカルリス属和名 フキザクラ(蕗桜)英名Cineraria、Florist’s Cineraria学名Pericallis ×hybrida原産地カナリア諸島出回り時期9月~4月育てやすさ★★★★☆
サイネリアの種類・品種
花の大きさから色、草丈まで様々なタイプが揃っています。3cmほどの小さな花から、8cmに達する見ごたえのあるものまで好みのものをチョイスしましょう。 耐寒性に優れ、すらりとした姿の「木立ち性サイネリア」も人気が高まっています。木立ち性は切り戻しを行うと、長く花を楽しめるのが特長です。
サイネリアの育て方用土
肥料分に富んだ水持ちの良い用土を好みます。「花の培養土」を用いる場合は、堆肥とピートモスを加えておきます。
種まき
9月に育苗ポットにまきます。土はかぶせません。水を切らさないようにして、本葉が6~7枚ほど出たところで鉢やプランターに移します。
苗の選び方
本格的な寒さが来る前に植え付けを終えます。耐寒性はありますが、冷え込む晩などは室内に移動させましょう。
植え付け
根張りがよいので、購入したらすぐ大きめの鉢に移しましょう。大半が夏前に枯れてしまうので、植え替えの必要はありません。
水やり
開花中の株はとても水を吸うので、水切れに注意します。半乾きの状態で与えるようにしましょう。花に水をかけないよう、株元にまきます。
追肥
生育期、開花期通して常に肥料分を要求します。植え付けの際に遅効性肥料を混ぜ込んでおき、以降も10日に一度ほどのペースで液肥を与えましょう。
剪定
花の終りに近づいたら切り戻しを行います。新しいつぼみと、挿し芽に使える新芽が出てきます。また、古くなった花を早めに刈ると次の開花がうながされます。
病害虫
アブラムシとうどんこ病に注意します。どちらも根絶させた方が望ましいので、薬剤の使用をおすすめします。
アブラムシ
アブラムシは3月から5月に多く発生する害虫です。新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。
うどんこ病
植物の葉などに粉をまぶしたように白くなるのがうどんこ病です。うどんこ病は5月~6月と9月~10月に発生しやすい病気で、はじめはぽつぽつと白く粉をふいている感じに見えますが、悪化してくると葉の全面が真っ白になっていき、植物全体に蔓延すると茎や果実にも発生し、とても厄介です。早めに対策しましょう。
サイネリアの育て方 まとめ
・日当たりの悪い場所では花つきが悪くなってしまいます。
・咲き終わった花をこまに摘んでおくと、次々咲かせてくれます。
・冬場ずっと暖かい場所に置いておくと徒長してしまいます。晴れた日中は外気に当てましょう。
・冬に花の咲いた状態で販売されている苗は温室栽培のものなので、いきなり屋外に出すと枯れてしまうことがあります。
サイネリアのその他色々サイネリアの挿し芽
ポット売りの苗で手にすることの多いサイネリアですが、挿し芽から増やすこともできます。初夏、終わった花を摘み取った後に出てくる新芽を手でかき取り、赤玉土に植え付けます。 本来は夏で枯れてしまう植物ですが、挿し芽の場合、夏越しさせる必要があります。高温と直射日光を苦手とするので、半日陰の涼しい場所で管理しましょう。発根してからは肥料分を切らさないようにします。
花つきがよくなかったら…
やや小ぶりな花を密に咲かせるのがサイネリアの魅力。初春、「なんだか花つきがよくないな…」と感じたら、思い切って切り戻しをしてしまいましょう。1/3程度まで長めにカットすると、一気に茂るようになります。 まだ暖かくならないうちに行うのがポイント。茂りはじめた時に気温が上がると、株の体力が追いつかず逆効果になってしまいます。
カナリア諸島の植物
サイネリアはアフリカ北西のスペイン領・カナリア諸島が原産。700種以上の固有種が自生する植物の宝庫として知られています。 中でもシンボル的存在となっているのが「竜血樹」。キジカクシ科ドラセナ属の常緑樹で、たくさんの枝を伸ばし、ブロッコリーのように密な樹冠を作ります。樹皮を傷つけると、薬効のある血のように真っ赤な樹液を出すことから、「竜血樹」というファンタジーに登場しそうな名がつきました。ちなみにユーカリも一部の種は赤い樹液を持っています。
他の育て方の記事はこちら。LOVEGREEN育て方記事一覧
花・植物を、もっと楽しみたい!!室内で楽しもう!
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笼岛 みどり
2017年05月27日
お花屋さんの店頭に並んでいるフラワーアレンジメント。そのフラワーアレンジメントで、よく見かけるガーベラ。大活躍のガーベラが「素敵すぎる花言葉」をもっているって知っていますか?今回は、そんなガーベラの花言葉と思わず贈りたくなるアレンジメントをご紹介します。
#ガーベラ とは
ガーベラとは、キク科の宿根草で、開花期は3月~5月頃です。切り花にしても花がよくもつので、よくお花屋さんでアレンジメントや花束を見かけますよね。
ガーベラといえば、よく見るのはピンクの八重咲き品種ではないでしょうか。実は、花の色も形もとってもたくさんの種類があります。色は、赤、ピンク、オレンジ、黄色、白、緑、青、紫など。形は、一重咲き、八重咲き、花びらが細いものや丸めのものがあったり・・・品種は全部で2000種といわれています。
めずらしい色ですね!
こんなにかわいらしい色合いの品種も。
ガーベラの花言葉
アレンジメントのプレゼントをするなら、花言葉は意識してしまいますよね。ガーベラ全体の花言葉は「希望」「前進」ですが、実は色ごとに花言葉がついているんです。
赤のガーベラ
「神秘」「前向き」「燃える神秘の愛」「チャレンジ」。
がんばっている人にプレゼントしたい色ですね。
ピンクのガーベラ
「熱愛」「崇高美」「童心にかえる」。
かわいらしい女性に向いている色ですよね。
白のガーベラ
「希望」「律儀」「純潔」
「希望」という花言葉は、どんなお祝いにも向いていますよね。
黄色のガーベラ
「究極美」「究極愛」「親しみやすい」
銀婚式・金婚式を迎える両親へのプレゼントにいかがでしょうか。
夫から妻へのプレゼントとしても喜ばれますよ
オレンジのガーベラ
「神秘」「冒険心」「我慢強さ」
新しいことに挑戦する人へのプレゼントにぴったりですね。
元気、幸福などのイメージのある明るい色なのでお部屋も華やぎます。
色によって違う花言葉がついているので、好きな色で選ぶだけでなく、花言葉に合わせて贈る花の色を決めるのもいいですね。
いつもお世話になっている人に、感謝の気持ちと一緒にガーベラをプレゼントしてみませんか?きっと、喜んでくれると思いますよ!
花・植物を、もっと楽しみたい!!室内で楽しもう!
花・植物を楽しむインドア編では、観葉植物、インテリアグリーン、インテリアや雑貨など主に室内で楽しめる情報をまとめました。
室内の観葉植物をオシャレに飾ったり、100均DIYでインテリアをつくるアイデアから植物を育てている上でのトラブルや病害虫の対策などなど盛りだくさん。
屋外で楽しもう!
花・植物を楽しむアウトドア編では、庭やガーデニング、玄関・ポーチのアレンジやベランダなど主に屋外で楽しめる情報をまとめました。
こんな素敵なガーデンにしたい!といったアイデア、アレンジから害虫が出てて困っている、庭木の剪定はどうしたらいいの?といった悩みなど盛りだくさん。
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笼岛 みどり
2017年05月23日
みなさんも、一度は見たことのあるお花、「ガーベラ」。
色も咲き方もバリエーション豊富で、値段もお手頃。形もいかにも 「お花」 っぽく、プレゼントにも自宅用にも、人気の高いお花です。でも、ガーベラをもらった&買ったけれど、すぐ枯れてしまった、ということはありませんか?ガーベラとのお付き合いには、実はちょっとしたコツがあるのです。一輪でも可愛い、切花のガーベラ。今回は、長く楽しむコツをご紹介します。
1.いいガーベラを選ぼう
ガーベラの本来の旬は春ですが、切花としては一年中栽培されており、いつでもお花屋さんに並びます。
首が曲がって下を向いているものは避け、元気に上を向いているものを選びましょう。花の中心を見て、黒ずんでいないか、カビなどがはえていないかチェック。茎をさわってぬるっとしているものや、花瓶の水が濁っているものは、避けたほうが無難です。
花には、ビニールのキャップがしてあることが多いです。これは輸送の際、花びらが傷つかないようにするためのもの。飾るときは外して飾ってくださいね。
2.水は少なめに!
ガーベラの茎はやわらかいので、雑菌に弱くいたみやすい性質をもっています。
深い水に活けると、茎が腐って水を吸い上げられなくなり、早く枯れてしまう原因になります。水は、切り口が浸かるくらいの量、花瓶に2~3cm程度にしましょう。
3.切り口はまっすぐ切ろう
切花を切るときは、斜めに切るのが基本。その方が切り口の断面積が大きくなり、しっかり水を吸い上げることができるからです。
ところがガーベラは、茎を斜めに切ると切り口が腐りやすくなってしまいます。ガーベラの場合は、ちょっと例外。切り口は水平に、まっすぐ切りましょう。
4.こまめに水をかえて、切り戻しをしよう
茎が傷むと水が濁り、うまく水を吸い上げることができなくなります。
水はこまめに換えて、そのつど茎を数cmカットしましょう。切り口をフレッシュに新しくすることで、水を吸い上げる力が強まります。水を腐りにくくするために、漂白剤(ハイターなど)を数滴入れておくのも効果的。
コツはとにかく、切り口を腐らせないこと!
切り口を見て、茶色くなっていたら黄色信号。きれいな緑色の切り口になるまで、短く切っていきましょう。こちら、切り口が傷んでいます。
短く切っていくと、きれいな切り口がでてきました。
5.いろいろな生け方を楽しもう
毎日水を換えて切り戻しをしていると、だんだん短くなってきます。
最初はスリムなフラワーベース、次はマグカップに、もっと短くなったらミルクピッチャーに、最後は花首だけにしてガラス皿に浮かべたり。いろいろな生け方を楽しむのが、ガーベラを長く楽しむコツかもしれません。
切花ってすぐ枯れちゃって苦手、という方もちょっとコツをおさえれば、お花のある生活は意外と簡単。
まずは一輪のガーベラから、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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笼岛 みどり
2017年02月18日
#ガーベラ の基本情報
キク科の多年草で、まっすぐに伸びた花茎から5~10cm程度の花をたくさん咲かせてくれます。切り花として活用できる大輪のものから、「ミニガーベラ」の別称で販売されている3cmほどの改良種まで多彩な品種を誇ります。花は赤、オレンジ、黄色など陽気な色が中心で、春と秋の二度、開花を楽しめるのが特長。比較的育てやすく、冬には一度枯れてしまいますが、寒冷地以外なら放っておけば翌年の春には再び芽を出してくれます。
ガーベラの花言葉
ガーベラは種全体に付けられた花言葉と、花の色ごとの花言葉に分かれています。すべてのガーベラに共通する花言葉は「希望」「前進」。赤のガーベラには「神秘」「燃える神秘の愛」「チャレンジ」、ピンクは「熱愛」「崇高美」「童心に帰る」、黄色は「究極美」「究極愛」「親しみやすい」、オレンジは「神秘」「冒険心」「我慢強い」、白は「希望」「純潔」「律儀」など。どれもガーベラが持つ明るく陽気な雰囲気をとらえており、前向きな言葉になっています。
ガーベラの基本情報科・属キク科ガーベラ属英名Gerbera、Transvaal daisy学名Gerbera原産地南アフリカ出回り時期通年育てやすさ★★☆☆☆
ガーベラの種類・品種
ガーベラは品種改良が盛んで、小輪から大輪まで100種類以上が市場に流通しています。
大輪の赤系では「ティサラ」「バッカラ」などが人気。ピンク系なら鮮やかで強い色味の「ピンクスター」、淡く可憐な「キリアン」と対照的な花色が揃います。オレンジの「ピラー」は他のガーベラとの相性が良く、フラワーアレンジでも重宝されます。純白の花弁と黒い中央部のコントラストが鮮やかな「アベマリア」もポピュラー。八重咲きの「ポンポンガーベラ」も可愛らしい品種です。パステルカラーや、落ち着きある深い色味の品種もあります。
ガーベラの育て方用土
一般的な「花用の土」で問題なく育ちます。調合するなら赤玉土7、腐葉土3。水はけのよい用土を好むので、若干の山砂を加えてもよいでしょう。
種まき
タンポポのような綿毛のついた小さな種をつけます。種は傷みやすいので、確実に咲かせたいなら苗から育てるのがよいでしょう。
#苗の選び方
なるべく新芽やつぼみの多くついた苗を選びます。寒冷地なら、ガーベラの弱点だった耐寒性を高めた新品種「ガルビネア」もおすすめ。
#植え付け
日当たりのよい場所を好みます。根詰まりを起こしやすいので、鉢植えの場合は毎年、春か秋に植え替えましょう。
#水やり
土の表面が乾いたら与えます。根腐れしやすいので、やや少なめに与えるのがポイントです。鉢植えなら梅雨時期は雨のかからない場所に移動させてください。
#追肥
肥料が切れると開花も止まってしまいます。開花時期にはリンを多く含む花用の液肥を10日に1回程度与えてください。
#剪定
花がらと古い葉をこまめに摘み取る以外は剪定を必要としません。鉢植えの場合は用土を取り換える時期に株分けすると花つきがよくなります。
#病害虫
アブラムシとダニ、うどんこ病、白絹病などがあります。いずれも古い葉をこまめに取り除くことで予防します。
#アブラムシ
アブラムシは3月から5月に多く発生する害虫です。新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。
#うどんこ病
植物の葉などに粉をまぶしたように白くなるのがうどんこ病です。うどんこ病は5月~6月と9月~10月に発生しやすい病気で、はじめはぽつぽつと白く粉をふいている感じに見えますが、悪化してくると葉の全面が真っ白になっていき、植物全体に蔓延すると茎や果実にも発生し、とても厄介です。早めに対策しましょう。
#白絹病
おもな発生時期は6月から9月で、発生部位は根と茎です。カビ(糸状菌)による伝染病で、菌糸が網のように張り立ち枯れてしまう伝染性の病気です。菌が強いのでかかってしまった部位をそのままにしておいたり、よけてほかの所に置いておいたりしても、病原菌は土の中で越冬してしまうため、春に暖かくなってから活動しはじめてしまいます。発見したらほかの株とは分けて置き、すぐに焼却処分や廃棄処分をするようにしましょう。
ガーベラの育て方 まとめ
・ガーベラは日光が大好き。地植え、鉢植えともなるべく日当たりのよい場所を選びましょう。鉢植えなら冬場は屋内に移動させます。
・水のやり過ぎは禁物。土の表面が乾いたら与えるのが基本です。乾燥に強いので、地上部の枯れてしまう冬場は半月に一度程度でも大丈夫です。
・種は短期間で傷んでしまうので、株分けで増やします。春か秋、古い葉と土をよく落としてから、小さくなりすぎないように分けていきましょう。
ガーベラのその他色々密集する槍のような花つきのよさ
南アフリカで発見された原種・ヤソメニーを交配させて園芸品種となったガーベラが、日本に初めてもたらされたのは明治時代のこと。同じキク科のセンボンヤリより大きく育つことから、オオセンボンヤリ、アフリカセンボンヤリの和名が付けられました。センボンヤリとは文字通り「千本の槍」のようにたくさんの花が林立することから名付けられたもの。花つきのよいガーベラにぴったりの和名です。
夏と冬はおやすみの時期
ガーベラは春と秋に大きく成長・開花し、夏と冬は休眠状態となります。冬は地上部が完全に枯れた状態に。夏も生育がストップします。アフリカ原産ですが暑さには強くないので、半日陰に移動させるか、日除けをかけておきます。「枯れたかな?」と思う状態になっても、春・秋に新芽を出してくれる可能性があるので注意深く見守ってください。
生ける時も水は控えめに
ガーベラに水の与えすぎは禁物。これは切り花として楽しむ時にも共通するポイントです。茎が柔らかく雑菌が入りやすいため、深い花器に生ける時も水は控えめに。切り口が浸る程度、2~3cmの深さがあれば十分です。雑菌の繁殖防止に漂白剤を1~2滴入れておくのも効果的です。
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