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玲儿
2017年09月24日
エビネ(春咲き)の育て方・栽培方法 育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 鉢植えは、強い風が当たらない日陰で育てます。特に冬の乾燥した北風は厳禁です。空中湿度は高いほうがよく、6月から9月は60~70%、それ以外の季節は40~50%の遮光をします。 エビネ、キエビネ、交配種は庭植えもできます。落葉樹などの下に鉢植え用土を盛り土するか、腐葉土やヤシ殻チップなどを混ぜて土壌改良をし、15cmほど高くした上に植えつけます。寒さの厳しい地域では、交配種でもキリシマエビネやニオイエビネの系統のものは適しません。 水やり 鉢植えは、表土が乾いたら十分に与えます。冬も意外に乾きやすく、注意が必要です。 庭植えの場合は、生育期間中に1週間以上雨が降らず、暑く乾燥した状態であれば十分に与えます。 芽が出て葉が成長しきるまでの間(はかま取りをするまで)は、上から水をかけてはいけません。芽に水がたまって軟腐病になるおそれがあります。
肥料 3月から6月の成長期は、チッ素主体の肥料を施します。月1回、親指大の油かすを5号鉢なら5つ、月ごとに位置を変えて鉢縁に埋め込みます。同時に、観葉植物用の液体肥料を3000~4000倍に薄めて週1回施します。 7月から9月の充実期はリン酸、カリウム主体の緩効性化成肥料を置き肥します。規定量よりやや少なめにしておくと失敗がありません。同時に、リン酸とカリウムのみの液体肥料を4000倍に薄めて週1回施します。 病気と害虫 病気:ウイルス病、軟腐病 ウイルス病は、エビネ栽培で最も恐ろしい病気です。治療不能であるため、発病した株と用土は処分し、その周辺の株も隔離します。予防するには、ウイルスを媒介するアブラムシなどを防除します。作業でハサミを使うときは、1株ごとに刃を火であぶってウイルスの伝染を防ぎます。 軟腐病は、新芽が腐って抜けたり、倒れて枯れたりする病気で、「すっぽ抜け」とも呼ばれます。腐った部分は悪臭がします。
害虫:アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ、ケムシ類、ナメクジ アブラムシは主に春に、ハダニやカイガラムシは夏に多く発生します。ナメクジは新芽や蕾、花を食害します。葉を食害するケムシが5月から7月に発生することもあります。 用土(鉢植え) ヤシ殻チップの中粒と大粒を等量で混ぜたものか、ヤシ殻チップ5、硬質鹿沼土小粒3、軽石小粒2の割合で配合したものを使います。ヤシ殻チップは軽く水を含ませてから混ぜ合わせましょう。 植えつけ、 植え替え 植え替えの適期は、開花前の3月、開花直後、または9月です。開花直後の場合は葉を傷めないように注意して扱います。 鉢植えは2~3年に1回植え替えます。鉢は5号以上の駄温鉢やプラスチック鉢など、乾きにくいものを使います。植えつけるとき、新芽のあるほうを広く開け、偽鱗茎が成長するスペースを確保します。 庭植えは4~5年に1回植え替え、込み合った株を分けて整理し、植え直します。 ふやし方 株分け:大きい株は分けることができます。新芽と3~5個分の偽鱗茎をつけて1株とします。 バックバルブ吹き:葉のついていない古い偽鱗茎を1~2個ずつに分けて、水ゴケで植えつけます。3~6か月で新しい芽が出て、小苗となります。 タネまき:秋にとりまきができますが、自然に実ったタネからは親株以上の花を期待できません。苗床は、上記の用土に段ボールを混ぜたものか、エビネを根を広げて植えた大きい平鉢を使います。
主な作業 花がら摘み:花が半ば以上終わったら、株の根元をしっかりと押さえ、花茎をしっかりと握って、ねじるように回して上に引っ張ってとります。 はかま取り:葉が成長しきった6月から7月、根元にある筒状の葉鞘(はかま)が黄ばんだり茶色になったりしたら、切り取ります。 防寒:北風に当てないようにします。そのうえで、冬になったらヤシ殻チップを厚さ3~5cm敷くか、農業用の保護シートをかぶせ、霜と寒気を防ぎます。さらに、エビネ、サルメンエビネとその系統の園芸品種群は、雪の下に埋めておくのもよい手段です。
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玲儿
2017年09月24日
エビネ(春咲き)の基本情報 学名:Calanthe discolor 和名:エビネ その他の名前:ジエビネ、エビネラン、ハックリ、カマガミソウ、スズフリソウ、他偸草(たゆそう) 科名 / 属名:ラン科 / エビネ属(カランセ属) 特徴 エビネの仲間には春咲き種と夏咲き種があり、春咲きエビネの代表がエビネ(Calanthe discolor)で、ジエビネとも呼ばれています。かつては各地の低山に普通に見られた常緑のラン科の植物で、落葉広葉樹林の落ち葉が厚く積もった場所に生え、群生していました。 春に株の中心から1~3本の花茎が立ちあがり、茶で唇弁は白の花、まれに緑や赤、薄黄色と唇弁が桃色や薄黄色のコンビの花を、10~30輪ほど穂になって咲かせます。地下には球根のような偽鱗茎(バルブ)というものが10個前後連なっていて、エビの背のように見えることから、エビネと呼ばれます。 南西諸島には変種のオキナワエビネ、トクノシマエビネなどが知られていますが、園芸的な価値は高くありません。
春咲きエビネには、ほかにキエビネ(C. striata)、キリシマエビネ(C. aristulifera)、ニオイエビネ(C. izuinsularis)などがありますが、キエビネのほかは育てるのがむずかしく、栽培はおすすめできません。 一方、エビネは同じ場所に生えるほかのエビネ類と自然に交雑しやすく、さまざまな雑種が見られます。キエビネとの雑種で育てやすいタカネ(C. × bicolor) のほか、ヒゼン(キリシマエビネとの雑種)、サツマ(キリシマエビネとキエビネ、エビネとの雑種)、コオズ(ニオイエビネとの雑種)、イシズチ(サルメンエビネとの雑種)などがあります。現在はさらに交配種どうしをかけ合わせて、自然界では見られないような華麗な園芸品種群が登場しています。 種類(原種、園芸品種) キリシマエビネ Calanthe aristulifera 常緑広葉樹林に生える種。寒さにやや弱く、-5℃以下では葉が激しく傷んで著しく衰弱する。低湿度や乾燥に弱く、性質もやや弱い。
キエビネ Calanthe striata エビネの近縁種。花は鮮明な黄色で、距(花の後ろにある突き出した部分)は小さく、しばしば柑橘系の芳香がある。育てやすいが、北国では防寒したほうが無難。
サルメンエビネ Calanthe tricarinata 日本では主に東北地方や北海道、四国・九州のやや高い山に見られる。暑さにたいへん弱く、熱帯夜の続く関東地方以西の低地では栽培できない。
ニオイエビネ(オオキリシマエビネ) Calanthe izuinsularis 伊豆諸島の特産種で、常緑樹林の湿った場所に見られる。多花性で強い芳香がある。寒さと暑さに弱いため、きちんとした温度管理のできる栽培設備が必要。
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2017年09月24日
エビネ(夏咲き)の育て方・栽培方法 育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 風が強く当たらない日陰で育てます。6月から9月は70%、それ以外の季節は50%の遮光をします。空中湿度は年間を通して60~70%にします。冬は室内か温室に取り込み、最低温度10℃強、理想的には15℃強を保ちます。 水やり 鉢土の表面が乾いたら十分に与えます。冬も意外に乾きやすく、注意が必要です。 芽が出て葉が成長しきるまでの間は、上から水をかけてはいけません。芽に水がたまって軟腐病になるおそれがあります。
肥料 芽が出てきたら9月まで月1回、油かすと骨粉を等量配合した肥料の親指大のものを、5号鉢なら4つ、月ごとに位置を変えて鉢縁に埋め込みます。同時に週1回、観葉植物用の液体肥料を3000~4000倍に薄めて施します。葉の成長が終わったら、液体肥料はリン酸とカリウムのみのものに切り替えて、4000倍に薄めて週に1回施します。 病気と害虫 病気:ウイルス病、軟腐病 ウイルス病は、エビネ栽培で最も恐ろしい病気です。治療不能であるため、発病した株と用土は処分し、その周辺の株も隔離します。予防するには、ウイルスを媒介するアブラムシなどを防除します。作業でハサミを使うときは、1株ごとに刃を火であぶってウイルスの伝染を防ぎます。 軟腐病は、新芽が腐って抜けたり、倒れて枯れたりする病気で、「すっぽ抜け」とも呼ばれます。腐った部分は悪臭がします。
害虫:アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ、ケムシ類、ナメクジ アブラムシは主に5月から8月に、ハダニやカイガラムシは夏に多く発生します。ナメクジは新芽や蕾、花を食害します。葉を食害するケムシが5月から7月に発生することもあります。 用土(鉢植え) ヤシ殻チップの中粒と大粒を等量で混ぜたものか、ヤシ殻チップ5、硬質鹿沼土小粒3、軽石小粒2の割合で配合したものを使います。ヤシ殻チップは軽く水を含ませてから混ぜ合わせましょう。 植えつけ、 植え替え 植え替えは2~3年に1回、新芽発生直後か開花直後に行います。新芽発生直後の場合は、新芽を傷めないように注意して扱います。鉢は5号以上の駄温鉢やプラスチック鉢など、乾きにくいものを使います。植えつけの際に、新芽のあるほうを広く開けて、偽鱗茎が成長するスペースを確保します。
ふやし方 株分け:大きい株は分けることができます。新芽と3~5個分の偽鱗茎をつけて1株とします。 バックバルブ吹き:葉のついていない古い偽鱗茎を1~2個ずつに分け、水ゴケで植えつけます。3~6か月で新しい芽が出て、小苗となります。 タネまき:秋にとりまきができますが、自然に実ったタネからは親株以上の花を期待できません。苗床は、親と同じ用土に段ボールを混ぜたものか、ツルランや交配種を根を広げて植えた大きい平鉢を使います。 主な作業 花がら摘み:花が半ば以上終わったら、株の根元をしっかりと押さえ、花茎をしっかりと握って、ねじるように回して上に引っ張ります。
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2017年09月24日
エビネ(夏咲き)の基本情報 学名:Calanthe 和名:ツルラン(鶴蘭)、リュウキュウエビネ(琉球海老根) 科名 / 属名:ラン科 / エビネ属(カランセ属) 特徴 エビネの仲間には温帯性種と熱帯性種があり、夏に開花するエビネの多くは熱帯性種です。 ツルラン(Calanthe triplicata)に代表されるのが「熱帯性常緑カランセ」と呼ばれる種類で、これらはアジアの熱帯多雨林を中心に自生し、日本は分布の北限です。生育に適した気温にあれば成長を続け、不定期に開花します。日本では夏が生育適温になるため、夏に開花します。3~6枚出る幅広の葉のわきから長い花茎を伸ばし、先端付近に多数の花を密集して咲かせます。長い距(花の後ろにある突き出した部分)がある種が多いのも特徴です。ツルラン、オナガエビネ(C. masuca)を中心に交配され、つくられた交配種が「リュウキュウエビネ」の名で流通しています。たいへん丈夫で、冬の温度管理さえ適切であれば毎年開花し、株もふえて豪華な夏の一鉢となります。本来のリュウキュウエビネ(C. okinawensis)は沖縄本島や奄美大島の森林に特産する希少種で、これら交配種とは別ものです。
温帯性種にも夏咲き種があり、寒冷な山地に自生する種類で、代表的な種類はナツエビネ(C. puberula var. reflexa)です。寒冷な山地に自生する種類で、寒さにはたいへん強いのですが、夏の高温と乾燥が大の苦手で、病害虫も多く、栽培はやさしくありません。 ここでは「熱帯性常緑カランセ」の育て方を紹介します。 種類(原種、園芸品種) ツルラン Calanthe triplicata 日本では主に屋久島・種子島以南に自生。花は白く、ふつう唇弁の基部に黄色かオレンジ色の斑点がある。温度さえ保てば丈夫。
オナガエビネ Calanthe masuca 日本では主に屋久島・種子島以南に自生。ツルランより全体に一回り小型で、花は赤紫色、葉は4〜8枚。やや暑がり、長期間の安定した栽培は難しい。 ダルマエビネ(ヒロハノカラン) Calanthe alismifolia 日本では主に屋久島・種子島以南の湿った森林に自生。ツルランやオナガエビネより弱く、花も地味。栽培用の株が自生地から収奪的に採集されており、栽培を推奨できない。 リュウキュウエビネ Calanthe okinawensis オナガエビネより全体に少し小さく、花茎は斜めに伸びるか弓なりに曲がり、花色は紫色を帯びた赤。ツルランとオナガエビネとの交配種群とは別種。 ユウヅルエビネ Calanthe × dominyi (C. × dominii) ツルランとオナガエビネの自然雑種群。花色は白から赤紫色。本交配種をさらに交配した個体が「リュウキュウエビネ」の名で多数流通する。これらは強健で花つき、色彩ともよく、おすすめ。
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2017年09月24日
エピデンドラムの育て方・栽培方法 育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 鉢植えで栽培し、できるだけ日当たりのよい場所に置きます。日当たりがよいほど花つきもよくなります。真夏日が続き、日ざしの強いときだけ少し日よけをして葉焼けを防ぎますが、基本的には一年中直射日光に当てるようにします。冬は室内でガラス越しの日光に当てます。 水やり 植え込み材料が少し乾き始めたころにたっぷりと与えるようにします。夏の気温が高いときは、鉢内がぬれていても新鮮な水を与え続けます。冬の間は、やや乾かし気味に管理します。株が大きくなると気根を株の上部から出すので、水やりのときに空中にある根にも水をかけます。
肥料 春に緩効性化成肥料を鉢の大きさに合わせ規定量置き肥します。また春から秋までは週に1回程度、液体肥料を施します。 病気と害虫 害虫:アブラムシ 蕾や花にアブラムシがよくつきます。放置するとすぐ大量発生につながるので注意しましょう。
用土(鉢植え) 化粧鉢やプラスチック鉢に、細かめのバークで植えます。水ゴケで素焼き鉢に植えることもできます。比較的背が高くなる植物ですから、化粧鉢などのやや重めの鉢を使ったほうが転倒防止にもよいでしょう。 植えつけ、 植え替え 2年に1回程度植え替えを行います。株分けをする場合は、あまり株を細かくしないように注意します。茎の本数が多いほうが見事に咲くので、比較的大きな株を維持するようにしましょう。
ふやし方 株分け:適期は4月です。根鉢をていねいにほぐして、分けられそうな位置でほぐし分けます。手で分けられない場合は、消毒済みのハサミで切り分けます。 主な作業 花がら摘み:たいへん長く咲く花ですが、1輪の花が長く咲くわけではなく、花芽の中央に次々と蕾をつくり開花を続けます。古い花が茶色く枯れ込んできたら、ていねいに取り除いてきれいな花のボールを保つようにします。
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玲儿
2017年09月24日
エピデンドラムの基本情報 学名:Epidendrum その他の名前:エピデン 科名 / 属名:ラン科 / エピデンドラム属 特徴 エピデンドラムは、中南米に広く分布するランです。日本で一般的に流通しているエピデンドラムは、そのなかでもリードステムエピデンドラムというタイプの交配種になります。野生種は1~数mにも伸びる細長い茎をもち、その頂部に半ボール状に小輪花を多数つけます。このままでも花は美しいのですが、株が長く伸びすぎて商品価値がないため、現在の交配種は茎を短く改良し、鉢物としても楽しめる大きさにされたものです。もともとの色彩はオレンジ色が主流でしたが、品種改良が進むにつれ、赤、黄色、ピンク、白などの色彩もふえ、現在では色とりどりのボール状に咲く花を楽しむことができます。
主に鉢植えで長く楽しめますが、切り花にしたり、生け花での利用もふえています。まったく形状の異なるエピデンドラムも多数ありますが、リードステムタイプ以外は原種ランとして分類され、エピデンドラムといえば株の頂部にボール状の花を咲かせるものとして知られるようになっています。
種類(原種、園芸品種) ヨーコヨコハマ Epidendrum cv. 古くから販売されているエピデンドラムの交配種。濃ピンク色のボール咲きが美しい花。やや背の高い品種で、株元からの芽吹きはそれほど多くないタイプ。 エピデンドラム・ラディカンス Epidendrum radicans リードステムエピデンドラムのほとんどの交配種の大もととなっている重要な原種。そのためこれらのタイプをラディカンス系と呼ぶこともある。しかしながら、茎(株)が長く鉢植えには向かない。花はオレンジ色。 プリンセスバレー‘ブライト・イエロー’ Epidendrum Princess Valley ‘Bright Yellow’ 新しい交配種で、色鮮やかな黄色のボール咲き。濁りのない黄色の品種は比較的少ない。 エピデンドラム・シンナバリナム Epidendrum chinnabarinum ラディカンスよりも一回り株も花も大きな原種。花色はオレンジ色。大きくて迫力がある反面、栽培場所が問題となる。今後はこの大きな花の性質を生かした交配種が期待される。 ピーチバレー‘ドリーム・ソング’ Epidendrum Peach Valley ‘Dream Song’ コンパクトで、きれいなオレンジ色のボール咲きになる交配種。鉢植えとして育てやすいタイプ。 プリティーレディー‘ミスミ’ Epidendrum Pretty Lady ‘Misumi’ やや細身の茎の頂部に、明るいピンク色の花をボール状に咲かせる。やや株が軟弱だが、芽吹きはよいため大きな株として育てやすい。
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玲儿
2017年09月24日
ウチョウランの育て方・栽培方法 育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 春の芽が出始めたころから、風通しのよい、明るい日陰で育てます。朝日が当たる場所ならば、なおよいでしょう。芽が出始めの、葉が開いていない時期だけ、雨が避けられるようならば理想的です。 冬の休眠中は、鉢ごと乾燥させるか、掘り上げてティッシュに包んだ球根を、穴をあけたチャックつきビニール袋に入れて、さらに発泡スチロールの箱に入れて冷暗所で保管します。 水やり 冬以外は表土が乾いたら、十分に与えます。新芽が出て、葉が展開し終えるまでは、新芽に水がたまらないように頭上から水をかけず、水差しなどを使って根元に水を与えるようにします。
肥料 4月から6月の間、三要素等量配合の緩効性肥料を月に1回、2~3号鉢で一つまみ施します。9月から10月にリン酸主体の液体肥料を2000倍に薄めたものを月に2~3回施します。盆栽づくりの場合は、無肥料でもかまいません。 病気と害虫 病気:ウイルス病、軟腐病、立枯病 ウイルス病にかかると、異常に葉がよじれたり、細かな黒っぽい斑点が多数現れて、生育が衰え、最終的に枯れてしまいます。治癒不能なので廃棄します。 軟腐病は新芽が黒くなって腐り、悪臭を放ちます。病気の進行が速く、気づいたころには手遅れである場合が多い病気です。風通しをよくすることや、新芽に水をためないことで防ぐことができます。 立枯病は根元が腐って、倒れてしまいます。発症すると助かりません。排水不良による過湿が根本原因なので、用土を粗いものに替えて植え替えします。風通しをよくすることも大切です。
害虫:アブラムシ アブラムシはウイルス病を媒介するので、早期に防除しましょう。 用土(鉢植え) 水はけがよい粗い砂系の用土に、水を含みやすいコケなどを少量混ぜたものを使います。桐生砂、硬質鹿沼土、軽石の小粒を等量配合にして、山ゴケか、ヤシ殻チップの細かいものを2~3割混ぜたものなどがよいでしょう。盆栽づくりの場合、イワヒバの根塊に穴をあけ、そこに植え込んでも育ちます。 植えつけ、 植え替え 毎年、あるいは1年おきに植え替えます。植え替えは2月から3月、芽が伸び出す前に行います。芽や根が伸び出していた場合は、折らないように慎重に行います。一度折ってしまうと再生しません。表土にコケが生える場合は、表土を削って新しいものと交換します。
ふやし方 分球:地上部が完全に枯れてから、地下にできた球根を分けます。 タネまき:秋に採取したタネを、親と同じ用土に段ボールを混ぜたものを苗床にして、2月から3月にまきます。段ボールは鉢の内側の縁に沿って入れてもいいし、2~3cmに切ったものを直接用土に混ぜてもよいでしょう。2~3年、そのままにして育てます。 主な作業 交配:開花中に行います。自然にまかせてもかまいませんが、質の高いタネや、思うような花を得たい場合は人の手で交配します。つまようじを使い、咲いたばかりの新鮮な花から花粉を取り出し、開花後数日たった花の雌しべにつけます。 タネの採取:9月から10月に果実が黄色くなったら裂ける前にさやごととって紙袋に入れます。念のためパラフィン紙などでつくった紙袋をかぶせて、飛散した場合に備えておきます。
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2017年09月24日
ウチョウランの基本情報 学名:Ponerorchis graminifolia 和名:ウチョウラン(羽蝶蘭) 科名 / 属名:ラン科 / ウチョウラン属 特徴 ウチョウランは、日本各地の山地の崖や岩の多い急斜面に広く見られた、球根性の多年草です。茎はまっすぐ、あるいは斜めに立ち上がり2~5枚の細い葉をつけます。地下に細いひも状の根を3~5本と、太くて短い球根を2~3個もちます。花は茎の先端に10輪前後咲き、唇弁(しんべん)には赤紫色の斑紋(はんもん)が入っています。 アワチドリ、クロカミラン、サツマチドリなど各地に特徴ある変種があります。距(きょ)がウチョウランよりずっと短い点が特徴です。いずれの種類も、過去のブームのときに採りつくされてしまい、現在野生の姿を見ることは困難です。 しかし、盛んに交配・育種が行われた結果、園芸化がたいへん進み、野生のものより丈夫で育てやすく、花つきや花形、色彩のよい優れた個体が手ごろな価格で手に入るようになりました。 種類(原種、園芸品種) アワチドリ Ponerrchis graminifolia var. suzukiana 房総半島の山地に生え、葉が少し多く、小輪の花が多数咲く。
クロカミラン Ponerrchis graminifolia var. kurokamiana 佐賀県の黒髪山とその周辺地域に生え、アワチドリに似ているが斑紋が派手な色合いをしている。
サツマチドリ Ponerrchis graminifolia var. micropunctata 鹿児島県甑(こしき)島の崖に生え、葉が厚くて光沢があり、やや大型で多数の花を咲かせる。
ヒナチドリ Ponerrchis graminifolia chidori ブナ帯の苔むした古木に生える種類で、幅広の葉が1枚つく。暑さに弱く、冷房室がないかぎりうまく育てることはできない。
スズチドリ Ponerrchis graminifolia Suzu-Chidori ウチョウランにヒナチドリを交配したもの。
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玲儿
2017年09月24日
アングレカムの育て方・栽培方法 育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 鉢植えで栽培します。比較的強い日ざしを好むため、一年中日当たりのよい場所で管理を行います。冬は室内の暖かな部屋に入れ、窓からの日光がよく当たる場所に置きます。春の終わりごろから戸外に出し、30%程度の遮光下で秋まで管理します。梅雨の低温、長雨は嫌うので、長雨が予想されるときは一時的に室内に取り込み、梅雨明け後にまた戸外に出すとよいでしょう。寒さは嫌うので、秋はやや早めに室内に取り込みます。冬の間は室内で管理しますが、株周囲の湿度に注意し、できるだけ乾燥させないように注意します。
水やり 季節によりメリハリをつけることが大切です。春から秋までの生育期は頻繁に水を与えますが、秋から冬の間はやや乾かし気味に管理します。冬に水を与えすぎると根を傷め、一気に葉が落ちて枯死することもあります。秋から春までは、水を控えますが、空中湿度をやや高めにすると株は元気よく冬越しします。 肥料 春の終わりから秋の初めまでの期間、液体肥料を7~10日に1回程度施し続けます。ただし、真夏日が続くときは一時休み、また秋に再開します。規定倍率よりもやや薄めの液体肥料を施すのが好ましく、濃い肥料は株を傷めるので注意しましょう。規定倍率が1000倍であれば、2000倍程度に薄めた液体肥料を施すのが目安です。
病気と害虫 害虫:カイガラムシ カイガラムシが葉のつけ根につくことがあるので注意が必要です。 用土(鉢植え) 小型品種は、水ゴケで素焼き鉢に植えます。細かめのバークでプラスチック鉢に植えてもよいでしょう。大型品種は、転倒防止も含め、やや大きめで重い化粧鉢に大きめのバークを使って植えます。 植えつけ、 植え替え 植え替えをあまり好まないので、一度植えたら数年間は同じ鉢で栽培します。鉢増しを行うときも、元の植え込み材料はあまり取らずに大きめの鉢に入れ、すき間に新しい植え込み材料を詰め込んで植えます。
ふやし方 基本的にふえにくい種類です。株が大きくなってくるとわき芽を出すことがあるので、このわき芽が大きくなり根を伸ばしてきたときに、切り取ってふやすことができます。あまりふやすことは期待しないほうがよいでしょう。 主な作業 花茎切り:花が終わってきたら、花茎を株元から切り取ります。そのほかには特に作業の必要はありません。
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2017年09月24日
アングレカムの基本情報 学名:Angraecum 科名 / 属名:ラン科 / アングレカム属 特徴 アングレカムはアフリカのランといわれていますが、じつはその多くがアフリカ大陸の南東、インド洋西部に位置するマダガスカル島原産で、アフリカ大陸にはそれほどありません。ランの仲間としてはややマイナーで、一般の園芸店で入手することは困難な種類です。 葉はバンダに似て細長くて厚く、茎にそって左右に広がります。花はほとんどが白色で、花もちがよく、夕方から夜にかけすっきりとしたよい香りを放ちます。花の色彩は単調で変化に乏しいですが、花形や株姿に特徴のあるものが多く観賞用として珍重されます。ほかのランにはあまり見られない距(きょ)と呼ばれる細長い器官を花の一部にもちます。これを見たダーウィンが、この距の中の蜜を吸うガがいるに違いないと予言し、彼の死後そのガが見つかったのは植物学では有名な話です。 種類(原種、園芸品種) アングレカム・レオニス Angraecum leonis マダガスカル島北部とその近くのコモロ諸島原産の小型の原種。肉厚で扇状の株姿が美しく、また株のわりに大きな白い花を咲かせる。
アングレカム・セスキペダーレ Angraecum sesquipedale マダガスカル島原産の大型種。花は白緑色で、長い距をもつ。この花を見たダーウィンが、この種特有の受粉を担うガがいることを予測した歴史的価値の高い原種。 ビーチ Angraecum Vietchii セスキペダーレをもとにした交配種で、よく販売されている丈夫な大型種。大株に育て上げると、数十輪もの白緑色の大輪花をびっしりと咲かせる。 アングレカム・ディディエリ Angraecum didieri マダガスカル島原産の2.5号鉢程度で楽しめる小型の原種。株のわりには大きな、星形で白色の花をつける。
アングレカム・エバネウム Angraecum eburneum アフリカ大陸東部からマダガスカル島と、インド洋諸島に広く分布する大型種。株のわりにやや小ぶりだが、長く伸びる花茎にたくさんの白緑色の花をつける。
アングレカム・ディスティクム Angraecum distichum 熱帯中央アフリカ地域が原産の極小型の原種。ごく小さな白い花を、節くれ立った葉の間から咲かせる。2号鉢植えで咲かせられるが、時間をかけ大きな株にすると花がびっしりと咲き見事。
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