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玲儿
2017年07月30日
ゴデチアの基本情報
学名:Godetia
その他の名前:イロマツヨイグサ(色待宵草)
科名 / 属名:アカバナ科 / ゴデチア属(クラーキア属)
特徴
ゴデチアは、ゴデチア・アモエナ(Godetia amoena)とゴデチア・グランディフローラ(G. grandiflora)との交雑により、多くの園芸品種が生まれています。高性品種から矮性品種、大輪や八重咲き品種があります。サテンのような光沢と紙細工のようなひらひらとした花弁が花壇に華やぎをもたらします。華やかな花色が多いですが、透明感があるので、上品な印象です。
花が茎の先端に上を向いて咲き、水あげ、花もちがよいので、切り花としても利用できます。しかも切り花にしたあとも小さな蕾まで咲くので、長く楽しめます。
種類(原種、園芸品種)
「サティン」シリーズ
Godetia Satin Series
やや矮性の品種で、コンテナ栽培に向く。花径5cmほど。
‘ドワーフ・ゼム’
Godetia ‘Dwarf Zem’
草丈20cmほどの極矮性品種。倒れにくく、こんもりと茂る。
‘ジューン’
Godetia ‘June’
草丈40〜60cmで、茎の先端に10輪ほどの花をつける。株元の分枝もよく、ボリューム感がある。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
水はけのよい日なたで育てます。粘土質の土壌は向いていないので、その場合は川砂やパーライトを加えて土壌改良します。薄い花弁は雨で傷みやすいので、鉢植えであれば、開花中は軒下などに移すとよいでしょう。
植えつけが遅れて冬までにしっかりと根が張らない場合は、霜柱で小苗が持ち上げられることがあるので、防寒対策をしてください。
水やり
土が乾いたらたっぷりと水やりします。特に、植えつけ直後と、開花中は水切れしないよう、表土が乾き始めたら水を与えます。
肥料
元肥として少なめの緩効性化成肥料を土壌に混ぜておきます。肥料が多いと倒れやすくなるので追肥は不要ですが、鉢植えの場合で肥料切れの症状が見られたら、3月に液体肥料か化成肥料を施します。
病気と害虫
害虫:アブラムシ
春に新芽や蕾に群がって汁を吸います。見つけしだい、適用のある農薬で駆除しましょう。
病気:立枯病
せっかくつくった苗が、春に地際付近から腐って倒れることがあります。連作したり、土壌を過湿にしたりすると発生しやすくなります。発生したら抜き取って処分するほかありません。
用土(鉢植え)
水はけと通気性のよい土が適しています。市販の草花用培養土を利用するか、赤玉土小粒6、腐葉土3、軽石小粒1の割合で混ぜたものを用いるとよいでしょう。
植えつけ、 植え替え
直根性で移植を嫌うので、9月中旬から10月上旬にタネを直まきするか、あるいはポットで育苗して、10月中旬に根を傷めないように植えつけます。株間は20~30cmとします。植えつけて2週間ぐらいしたら摘心を行うと、分枝が促されます。
ふやし方
タネまき:9月中旬から10月上旬にタネをまいてふやします。タネが小さいので、ごく薄く覆土をし、発芽するまで乾かさないようにします。秋まき一年草ですが、春にまいても5月中旬から7月上旬に開花します。
主な作業
花がら摘み:放任するとタネがつきやすいので、咲き終わった花は花首のところで摘み取ります。
支柱立て:茎が柔らかく、倒れやすいので、支柱を立てて誘引します。
学名:Godetia
その他の名前:イロマツヨイグサ(色待宵草)
科名 / 属名:アカバナ科 / ゴデチア属(クラーキア属)
特徴
ゴデチアは、ゴデチア・アモエナ(Godetia amoena)とゴデチア・グランディフローラ(G. grandiflora)との交雑により、多くの園芸品種が生まれています。高性品種から矮性品種、大輪や八重咲き品種があります。サテンのような光沢と紙細工のようなひらひらとした花弁が花壇に華やぎをもたらします。華やかな花色が多いですが、透明感があるので、上品な印象です。
花が茎の先端に上を向いて咲き、水あげ、花もちがよいので、切り花としても利用できます。しかも切り花にしたあとも小さな蕾まで咲くので、長く楽しめます。
種類(原種、園芸品種)
「サティン」シリーズ
Godetia Satin Series
やや矮性の品種で、コンテナ栽培に向く。花径5cmほど。
‘ドワーフ・ゼム’
Godetia ‘Dwarf Zem’
草丈20cmほどの極矮性品種。倒れにくく、こんもりと茂る。
‘ジューン’
Godetia ‘June’
草丈40〜60cmで、茎の先端に10輪ほどの花をつける。株元の分枝もよく、ボリューム感がある。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
水はけのよい日なたで育てます。粘土質の土壌は向いていないので、その場合は川砂やパーライトを加えて土壌改良します。薄い花弁は雨で傷みやすいので、鉢植えであれば、開花中は軒下などに移すとよいでしょう。
植えつけが遅れて冬までにしっかりと根が張らない場合は、霜柱で小苗が持ち上げられることがあるので、防寒対策をしてください。
水やり
土が乾いたらたっぷりと水やりします。特に、植えつけ直後と、開花中は水切れしないよう、表土が乾き始めたら水を与えます。
肥料
元肥として少なめの緩効性化成肥料を土壌に混ぜておきます。肥料が多いと倒れやすくなるので追肥は不要ですが、鉢植えの場合で肥料切れの症状が見られたら、3月に液体肥料か化成肥料を施します。
病気と害虫
害虫:アブラムシ
春に新芽や蕾に群がって汁を吸います。見つけしだい、適用のある農薬で駆除しましょう。
病気:立枯病
せっかくつくった苗が、春に地際付近から腐って倒れることがあります。連作したり、土壌を過湿にしたりすると発生しやすくなります。発生したら抜き取って処分するほかありません。
用土(鉢植え)
水はけと通気性のよい土が適しています。市販の草花用培養土を利用するか、赤玉土小粒6、腐葉土3、軽石小粒1の割合で混ぜたものを用いるとよいでしょう。
植えつけ、 植え替え
直根性で移植を嫌うので、9月中旬から10月上旬にタネを直まきするか、あるいはポットで育苗して、10月中旬に根を傷めないように植えつけます。株間は20~30cmとします。植えつけて2週間ぐらいしたら摘心を行うと、分枝が促されます。
ふやし方
タネまき:9月中旬から10月上旬にタネをまいてふやします。タネが小さいので、ごく薄く覆土をし、発芽するまで乾かさないようにします。秋まき一年草ですが、春にまいても5月中旬から7月上旬に開花します。
主な作業
花がら摘み:放任するとタネがつきやすいので、咲き終わった花は花首のところで摘み取ります。
支柱立て:茎が柔らかく、倒れやすいので、支柱を立てて誘引します。
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玲儿
2017年07月30日
木立ち性ベゴニアの基本情報
学名:Begonia
その他の名前:キダチベゴニア、コダチベゴニア、木立性ベゴニア
科名 / 属名:シュウカイドウ科 / シュウカイドウ属(ベゴニア属)
特徴
地下に球根や根茎をつくらず、茎が立ち上がるベゴニアを木立ち性ベゴニアと呼んでいます。何段にも枝分かれしたシャンデリアのような花房が、葉の間からいくつも垂れ下がって咲き、花と葉の調和が美しい鉢花です。緑葉のほか、光沢のある黒葉に水玉模様や筋が入るもの、葉の表面にきらきら光る毛が生えてビロードのような質感を呈するものなど、葉の美しい品種が多く、花のない時期でも楽しめます。四季咲き性品種が多く、冬でも夜温を10℃以上に保てば開花し、7℃以上であれば冬越し可能です。
1mを超える大型の品種から、小鉢のまま楽しめる小型の品種もあり、ライフスタイルに合わせて品種を選択することができます。茎をさし木すれば数週間で発根し、容易に株の更新と増殖ができます。
種類(原種、園芸品種)
‘ミセス・ハシモト’
Begonia ‘Mrs. Hashimoto’
白花の大きな花房と緑葉のバランスが美しい。日ざしが強いと花が赤みを帯びるので、半日陰で栽培するとよい。やや病気に弱く、斑点細菌病が出やすい。
‘リッチモンデンシス’
Begonia ‘Richmondensis’
夏の高温と日ざしに強いとともに、よく分枝して茂るので、鉢花としてだけでなく、庭植えもできる。耐寒性もやや強く、暖地であれば軒下で冬越しすることもしばしばある。
‘ジニー’
Begonia ‘Ginny’
花弁も萼片も深い紅色。分枝性がよく、枝が横へ柔らかく伸びるので、ハンギング仕立てに向く。比較的夏越ししやすい。
‘ティー・ローズ’
Begonia ‘Tea Rose’
芳香のある花がよく咲く。日ざしに強く、真夏を除き、日にしっかり当てて育てる。過湿にはやや弱い。
学名:Begonia
その他の名前:キダチベゴニア、コダチベゴニア、木立性ベゴニア
科名 / 属名:シュウカイドウ科 / シュウカイドウ属(ベゴニア属)
特徴
地下に球根や根茎をつくらず、茎が立ち上がるベゴニアを木立ち性ベゴニアと呼んでいます。何段にも枝分かれしたシャンデリアのような花房が、葉の間からいくつも垂れ下がって咲き、花と葉の調和が美しい鉢花です。緑葉のほか、光沢のある黒葉に水玉模様や筋が入るもの、葉の表面にきらきら光る毛が生えてビロードのような質感を呈するものなど、葉の美しい品種が多く、花のない時期でも楽しめます。四季咲き性品種が多く、冬でも夜温を10℃以上に保てば開花し、7℃以上であれば冬越し可能です。
1mを超える大型の品種から、小鉢のまま楽しめる小型の品種もあり、ライフスタイルに合わせて品種を選択することができます。茎をさし木すれば数週間で発根し、容易に株の更新と増殖ができます。
種類(原種、園芸品種)
‘ミセス・ハシモト’
Begonia ‘Mrs. Hashimoto’
白花の大きな花房と緑葉のバランスが美しい。日ざしが強いと花が赤みを帯びるので、半日陰で栽培するとよい。やや病気に弱く、斑点細菌病が出やすい。
‘リッチモンデンシス’
Begonia ‘Richmondensis’
夏の高温と日ざしに強いとともに、よく分枝して茂るので、鉢花としてだけでなく、庭植えもできる。耐寒性もやや強く、暖地であれば軒下で冬越しすることもしばしばある。
‘ジニー’
Begonia ‘Ginny’
花弁も萼片も深い紅色。分枝性がよく、枝が横へ柔らかく伸びるので、ハンギング仕立てに向く。比較的夏越ししやすい。
‘ティー・ローズ’
Begonia ‘Tea Rose’
芳香のある花がよく咲く。日ざしに強く、真夏を除き、日にしっかり当てて育てる。過湿にはやや弱い。
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玲儿
2017年07月28日
キルタンサスの基本情報
学名:Cyrtanthus
その他の名前:笛吹水仙(ふえふきすいせん)、ファイアーリリー
科名 / 属名:ヒガンバナ科 / キルタンサス属
特徴
キルタンサスは南アフリカに45~50種が自生する球根植物で、種によって形態や性質が大きく異なり、変化に富んでいます。
大別すると冬咲き種と夏咲き種があり、花形は細い筒形から壺形、盃状に大きく開くものなどで、下垂するものから上向きに咲くものまであります。常緑性のものが多く、環境条件によって落葉休眠します。
最も一般的で代表的なのは、マッケニー(Cyrtanthus mackenii)とその交配種で、単にキルタンサスといえば本種を指すほどです。細長い筒状でやや湾曲したラッパのような花が、冬の間次々と咲き続けます。赤、オレンジ、黄、ピンク、白があり、半耐寒性ですが植えっぱなしでも手がかからず、冬花壇の彩りとして重宝します。「笛吹水仙」の名もありますが、スイセンとは少し趣の異なるエキゾチックな感じのするユーモラスな花で、群生させると見事です。また、以前は別属として扱われていたバロータ・スペシオサが現在ではキルタンサス・エラタス(C. elatus)になり、種間雑種も育成されています。
種類(原種、園芸品種)
マッケニータイプ
各色別に選抜されたものが出回り、品種名のついたものでは、‘あかつき’や‘東天’がある。ミックスでも流通している。
エラタスタイプ
夏咲き。赤花の‘ビーナス’、ピンク色の‘サターン’などがある。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
日当たりと水はけのよいところであれば、あまり場所も選ばず、やせ地でも育ちます。性質の強いマッケニータイプは、庭や鉢に植えっぱなしでもよく、夏の間は日陰でもかまいません。夏咲きタイプのC・サンギネウス(C.sanguineus)やC・エラタス(C.elatus)などは多肥、多湿にやや弱く、鉢栽培向きで、花を咲かせるには球根を大きく太らせる必要があります。冬期は0℃以上が安全ですが、マッケニーは、耐寒性があり、-2~-3℃ぐらいまでなら、花もほとんど傷みません。関東地方以西の太平洋側では栽培容易です。
水やり
過湿は球根が腐りやすいので、用土が乾いたらたっぷり与えるというのが基本です。マッケニーはかなり適応性があります。
肥料
少なめが安全で、ほとんど無肥料でもよいくらいですが、生育・開花促進のために、新芽の展開や成長に合わせて、月1回ぐらい置き肥や液体肥料を施します。
病気と害虫
ほとんど見られません。
用土(鉢植え)
水はけのよいものであれば特に選びません。赤玉土7、腐葉土3の配合土など、一般の草花用培養土も利用できます。2割程度の鹿沼土、軽石、くん炭などを混ぜるとなおよいでしょう。
植えつけ、 植え替え
春または秋に球根を植えつけます。庭植えでは地表すれすれに、鉢植えでは球根の上部が少し出るくらいの浅植えとします。あまりまめに植え替える必要はありません。数年はそのままで、根をしっかり張らせることが大切です。
ふやし方
自然に分球してよくふえます。根詰まりしたり、芽が混み合ってきたら掘り上げ、株分けして植えつけます。球根ですが、宿根草をふやすような要領です。タネまきでふやすことも可能で、開花まで4~6年かかります。
主な作業
ほとんど手はかかりません。混みすぎると、小さな球根ばかりで咲きにくくなることもあるので、株分けしたり、芽数を減らして植え直しをします。
学名:Cyrtanthus
その他の名前:笛吹水仙(ふえふきすいせん)、ファイアーリリー
科名 / 属名:ヒガンバナ科 / キルタンサス属
特徴
キルタンサスは南アフリカに45~50種が自生する球根植物で、種によって形態や性質が大きく異なり、変化に富んでいます。
大別すると冬咲き種と夏咲き種があり、花形は細い筒形から壺形、盃状に大きく開くものなどで、下垂するものから上向きに咲くものまであります。常緑性のものが多く、環境条件によって落葉休眠します。
最も一般的で代表的なのは、マッケニー(Cyrtanthus mackenii)とその交配種で、単にキルタンサスといえば本種を指すほどです。細長い筒状でやや湾曲したラッパのような花が、冬の間次々と咲き続けます。赤、オレンジ、黄、ピンク、白があり、半耐寒性ですが植えっぱなしでも手がかからず、冬花壇の彩りとして重宝します。「笛吹水仙」の名もありますが、スイセンとは少し趣の異なるエキゾチックな感じのするユーモラスな花で、群生させると見事です。また、以前は別属として扱われていたバロータ・スペシオサが現在ではキルタンサス・エラタス(C. elatus)になり、種間雑種も育成されています。
種類(原種、園芸品種)
マッケニータイプ
各色別に選抜されたものが出回り、品種名のついたものでは、‘あかつき’や‘東天’がある。ミックスでも流通している。
エラタスタイプ
夏咲き。赤花の‘ビーナス’、ピンク色の‘サターン’などがある。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
日当たりと水はけのよいところであれば、あまり場所も選ばず、やせ地でも育ちます。性質の強いマッケニータイプは、庭や鉢に植えっぱなしでもよく、夏の間は日陰でもかまいません。夏咲きタイプのC・サンギネウス(C.sanguineus)やC・エラタス(C.elatus)などは多肥、多湿にやや弱く、鉢栽培向きで、花を咲かせるには球根を大きく太らせる必要があります。冬期は0℃以上が安全ですが、マッケニーは、耐寒性があり、-2~-3℃ぐらいまでなら、花もほとんど傷みません。関東地方以西の太平洋側では栽培容易です。
水やり
過湿は球根が腐りやすいので、用土が乾いたらたっぷり与えるというのが基本です。マッケニーはかなり適応性があります。
肥料
少なめが安全で、ほとんど無肥料でもよいくらいですが、生育・開花促進のために、新芽の展開や成長に合わせて、月1回ぐらい置き肥や液体肥料を施します。
病気と害虫
ほとんど見られません。
用土(鉢植え)
水はけのよいものであれば特に選びません。赤玉土7、腐葉土3の配合土など、一般の草花用培養土も利用できます。2割程度の鹿沼土、軽石、くん炭などを混ぜるとなおよいでしょう。
植えつけ、 植え替え
春または秋に球根を植えつけます。庭植えでは地表すれすれに、鉢植えでは球根の上部が少し出るくらいの浅植えとします。あまりまめに植え替える必要はありません。数年はそのままで、根をしっかり張らせることが大切です。
ふやし方
自然に分球してよくふえます。根詰まりしたり、芽が混み合ってきたら掘り上げ、株分けして植えつけます。球根ですが、宿根草をふやすような要領です。タネまきでふやすことも可能で、開花まで4~6年かかります。
主な作業
ほとんど手はかかりません。混みすぎると、小さな球根ばかりで咲きにくくなることもあるので、株分けしたり、芽数を減らして植え直しをします。
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玲儿
2017年07月28日
キリンソウの基本情報
学名:Phedimus aizoon var. floribundus(Sedum aizoon var. floribundum)
和名:キリンソウ(麒麟草)
科名 / 属名:ベンケイソウ科 / キリンソウ属
特徴
キリンソウは海岸から亜高山帯までの、岩場や乾燥しやすい草原に生える多肉質の植物です。
春になると多数の茎がまっすぐに伸びて株立ちになり、高さ20~50cmになります。多肉質の葉は先のほうが広いへら形で、茎に多数つきます。5月に茎の先端に花茎を放射状に広げ、星形で径1cm弱の黄色い花を多数咲かせます。冬は地上部が枯れ、根元に新芽をのぞかせた状態で冬を越します。
キリンソウは、系統によって高山植物のように栽培しないと失敗するものから、普通の宿根草のように育てられる丈夫な系統まであります。高山植物扱いするものは小型のタイプが多く、海岸近くに見られるような大型になるタイプには宿根草扱いでも育つ傾向があります。しかし、どちらのタイプか判断できないので、どの種類もまず高山植物扱いにして管理し、繁殖させて余分ができてから、宿根草のように育てたり、庭植えにしたりすることをおすすめします。
種類(原種、園芸品種)
光岳(てかりだけ)キリンソウ
Phedimus aizoon var. floribundus Mt.Tekaridake form
赤石山脈(南アルプス)の光岳産と伝えられる極小型のキリンソウ。草丈は10cm前後で収まり、小鉢づくりやロックガーデンに最適。性質は丈夫だが、高山植物扱いとする。
斑入り
覆輪と散り斑があり、どちらも標準的なものよりやや小型。真夏だけ少し遮光して日焼けを防ぐ。
ホソバノキリンソウ
Phedimus aizoon var. aizoon (Sedum aizoon var. aizoon)
主に中部地方以北日本列島、シベリアから極東ロシア、モンゴルから中国、朝鮮半島に分布。高原や山地の草原や岩場に生える。葉はヤナギの葉のような形。あまり大きな株にならない傾向がある。キリンソウと区別しない見解もある。
エゾノキリンソウ
Phedimus kamtschaticus (Sedum kamtschaticum)
北海道、カムチャツカ半島、千島列島、朝鮮半島北部から中国東北部に分布。キリンソウと同じような環境に生え、草丈10cm前後で葉は小さく、多数の茎が密集して塊状になる。雄しべが赤紫色をしているのもよい特徴。
ヒメキリンソウ
Phedimus sikokianus (Sedum sikokianum)
四国山地に特産。岩の多い斜面や岩場に生える。草丈10cm前後でエゾノキリンソウに似るが、葉体は対生し、花数は10輪以下、エゾノキリンソウのような塊状の株にはならない点などが異なる。
学名:Phedimus aizoon var. floribundus(Sedum aizoon var. floribundum)
和名:キリンソウ(麒麟草)
科名 / 属名:ベンケイソウ科 / キリンソウ属
特徴
キリンソウは海岸から亜高山帯までの、岩場や乾燥しやすい草原に生える多肉質の植物です。
春になると多数の茎がまっすぐに伸びて株立ちになり、高さ20~50cmになります。多肉質の葉は先のほうが広いへら形で、茎に多数つきます。5月に茎の先端に花茎を放射状に広げ、星形で径1cm弱の黄色い花を多数咲かせます。冬は地上部が枯れ、根元に新芽をのぞかせた状態で冬を越します。
キリンソウは、系統によって高山植物のように栽培しないと失敗するものから、普通の宿根草のように育てられる丈夫な系統まであります。高山植物扱いするものは小型のタイプが多く、海岸近くに見られるような大型になるタイプには宿根草扱いでも育つ傾向があります。しかし、どちらのタイプか判断できないので、どの種類もまず高山植物扱いにして管理し、繁殖させて余分ができてから、宿根草のように育てたり、庭植えにしたりすることをおすすめします。
種類(原種、園芸品種)
光岳(てかりだけ)キリンソウ
Phedimus aizoon var. floribundus Mt.Tekaridake form
赤石山脈(南アルプス)の光岳産と伝えられる極小型のキリンソウ。草丈は10cm前後で収まり、小鉢づくりやロックガーデンに最適。性質は丈夫だが、高山植物扱いとする。
斑入り
覆輪と散り斑があり、どちらも標準的なものよりやや小型。真夏だけ少し遮光して日焼けを防ぐ。
ホソバノキリンソウ
Phedimus aizoon var. aizoon (Sedum aizoon var. aizoon)
主に中部地方以北日本列島、シベリアから極東ロシア、モンゴルから中国、朝鮮半島に分布。高原や山地の草原や岩場に生える。葉はヤナギの葉のような形。あまり大きな株にならない傾向がある。キリンソウと区別しない見解もある。
エゾノキリンソウ
Phedimus kamtschaticus (Sedum kamtschaticum)
北海道、カムチャツカ半島、千島列島、朝鮮半島北部から中国東北部に分布。キリンソウと同じような環境に生え、草丈10cm前後で葉は小さく、多数の茎が密集して塊状になる。雄しべが赤紫色をしているのもよい特徴。
ヒメキリンソウ
Phedimus sikokianus (Sedum sikokianum)
四国山地に特産。岩の多い斜面や岩場に生える。草丈10cm前後でエゾノキリンソウに似るが、葉体は対生し、花数は10輪以下、エゾノキリンソウのような塊状の株にはならない点などが異なる。
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玲儿
2017年07月26日
キャットミント(ネペタ)の基本情報
学名:Nepeta × faassenii
その他の名前:ネペタ・ファーセニー、ブルーキャットミント
科名 / 属名:シソ科 / イヌハッカ属(ネペタ属)
特徴
キャットミントは、ネペタ・ラセモーサ(Nepeta racemosa)とネペタ・ネペテラ(N.nepetella)が栽培地で交雑して生まれたといわれる花で、ネペタ・ファーセニーとも呼ばれます。名前にミントとついていますが、ハーブとしてではなく、観賞用に栽培されています。青紫色の小花が穂になって咲き、ラベンダーのような雰囲気があります。丈夫で栽培しやすく、こんもりと茂って開花期間も長いので、花壇やコンテナなど広く利用できます。園芸品種もいくつかあり、花色は濃青紫からやや淡い青紫、ピンク、白のものがあります。
本来、「キャットミント」という英名の植物は、ネコが好むハーブとして知られる「キャットニップ」(イヌハッカ、N. cataria)を指すのですが、現在のわが国では、「キャットミント」という名前はネペタ・ファーセニーとして広く普及しています。また、本種以外のネペタ属の種類も「キャットミント」と呼ばれることがあります。
種類(原種、園芸品種)
‘ジャイアント・キャットミント’(‘シックス・ヒルズ・ジャイアント’)
Nepeta ‘Six Hills Giant’
草丈80cmくらいになる高性種。交配種と思われる。
「キャットニップ」
Nepeta cataria
ヨーロッパ原産。日本にも帰化し、イヌハッカ、チクマハッカとも呼ばれる。ハーブティーなどに利用される。英名は「キャットミント」。草丈1mくらい。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
適しているのは、日当たり、風通し、水はけのよい場所です。とはいえ、ラベンダーよりも性質が強く、成長も早いので、それほど場所は選びません。水はけがよければ明るい半日陰でも育ち、根が張れば乾燥にも強くなり、石垣のすき間でもよく育つほどです。ただし、梅雨期など雨が続くときに蒸れないように注意します。
水やり
庭植えではほとんど必要ありません。鉢植えは過湿に注意し、用土が乾いたらたっぷりと与えます。
肥料
やせ地でも育つほどで、肥料が多いと軟弱に育って倒れたり、蒸れて病気が出やすくなったりします。そのため、庭植えでは特に必要ありません。鉢植えは、春と秋に置き肥を施し、生育の様子を見て液体肥料も施すようにします。
病気と害虫
病気:灰色かび病など
茎葉の混みすぎや多湿に注意し、花がらは早めに切り取って防除します。
害虫:ほとんどありません。
用土(鉢植え)
赤玉土4、鹿沼土3、腐葉土3の配合土など、水はけのよいものを使います。ハーブ向けの培養土も利用できます。
植えつけ、 植え替え
植えつけ:春と秋が適期ですが、ポット苗はそれほど時期を選びません。植え場所に腐葉土などを混ぜて深く耕し、根がしっかり張れるようにしておきます。石灰分を少し混ぜておくとよいでしょう。
植え替え:庭植えの場合は、数年間植えっぱなしでかまいません。芽数がふえて混み合ってきたり、株が老化して生育が悪くなってきたら、春か秋に株分けして植え直します。
鉢植えは根詰まりしやすいので、1~2年ごとに、春か秋に植え替えます。根鉢をくずし、根は半分くらいに切り詰め、芽数が多いようなら株分けして植えます。
ふやし方
株分け:適期は早春または秋ですが、冷涼地では夏も可能で、暖地では冬も行えます。
さし芽:適期は春と秋ですが、冷涼地では夏も可能で、暖地では冬も行えます。
タネまき:適期はさし芽と同じです。タネまきでふやした株には個体差が出るので、特性を残したい場合は株分けかさし芽が確実です。
主な作業
刈り込み:梅雨前に、地上部を10~20cmくらい残して刈り込み、蒸れて枯れないようにしておきます。または、混み合った枝葉を間引くのもよいでしょう。晩秋には、花が終わってから地際近くまで刈り込んでおきます。
学名:Nepeta × faassenii
その他の名前:ネペタ・ファーセニー、ブルーキャットミント
科名 / 属名:シソ科 / イヌハッカ属(ネペタ属)
特徴
キャットミントは、ネペタ・ラセモーサ(Nepeta racemosa)とネペタ・ネペテラ(N.nepetella)が栽培地で交雑して生まれたといわれる花で、ネペタ・ファーセニーとも呼ばれます。名前にミントとついていますが、ハーブとしてではなく、観賞用に栽培されています。青紫色の小花が穂になって咲き、ラベンダーのような雰囲気があります。丈夫で栽培しやすく、こんもりと茂って開花期間も長いので、花壇やコンテナなど広く利用できます。園芸品種もいくつかあり、花色は濃青紫からやや淡い青紫、ピンク、白のものがあります。
本来、「キャットミント」という英名の植物は、ネコが好むハーブとして知られる「キャットニップ」(イヌハッカ、N. cataria)を指すのですが、現在のわが国では、「キャットミント」という名前はネペタ・ファーセニーとして広く普及しています。また、本種以外のネペタ属の種類も「キャットミント」と呼ばれることがあります。
種類(原種、園芸品種)
‘ジャイアント・キャットミント’(‘シックス・ヒルズ・ジャイアント’)
Nepeta ‘Six Hills Giant’
草丈80cmくらいになる高性種。交配種と思われる。
「キャットニップ」
Nepeta cataria
ヨーロッパ原産。日本にも帰化し、イヌハッカ、チクマハッカとも呼ばれる。ハーブティーなどに利用される。英名は「キャットミント」。草丈1mくらい。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
適しているのは、日当たり、風通し、水はけのよい場所です。とはいえ、ラベンダーよりも性質が強く、成長も早いので、それほど場所は選びません。水はけがよければ明るい半日陰でも育ち、根が張れば乾燥にも強くなり、石垣のすき間でもよく育つほどです。ただし、梅雨期など雨が続くときに蒸れないように注意します。
水やり
庭植えではほとんど必要ありません。鉢植えは過湿に注意し、用土が乾いたらたっぷりと与えます。
肥料
やせ地でも育つほどで、肥料が多いと軟弱に育って倒れたり、蒸れて病気が出やすくなったりします。そのため、庭植えでは特に必要ありません。鉢植えは、春と秋に置き肥を施し、生育の様子を見て液体肥料も施すようにします。
病気と害虫
病気:灰色かび病など
茎葉の混みすぎや多湿に注意し、花がらは早めに切り取って防除します。
害虫:ほとんどありません。
用土(鉢植え)
赤玉土4、鹿沼土3、腐葉土3の配合土など、水はけのよいものを使います。ハーブ向けの培養土も利用できます。
植えつけ、 植え替え
植えつけ:春と秋が適期ですが、ポット苗はそれほど時期を選びません。植え場所に腐葉土などを混ぜて深く耕し、根がしっかり張れるようにしておきます。石灰分を少し混ぜておくとよいでしょう。
植え替え:庭植えの場合は、数年間植えっぱなしでかまいません。芽数がふえて混み合ってきたり、株が老化して生育が悪くなってきたら、春か秋に株分けして植え直します。
鉢植えは根詰まりしやすいので、1~2年ごとに、春か秋に植え替えます。根鉢をくずし、根は半分くらいに切り詰め、芽数が多いようなら株分けして植えます。
ふやし方
株分け:適期は早春または秋ですが、冷涼地では夏も可能で、暖地では冬も行えます。
さし芽:適期は春と秋ですが、冷涼地では夏も可能で、暖地では冬も行えます。
タネまき:適期はさし芽と同じです。タネまきでふやした株には個体差が出るので、特性を残したい場合は株分けかさし芽が確実です。
主な作業
刈り込み:梅雨前に、地上部を10~20cmくらい残して刈り込み、蒸れて枯れないようにしておきます。または、混み合った枝葉を間引くのもよいでしょう。晩秋には、花が終わってから地際近くまで刈り込んでおきます。
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玲儿
2017年07月26日
キャッツテールの基本情報
学名:Acalypha hispaniolae(A. chamaedrifolia、A. reptans)
その他の名前:アカリファ、サマー・ラブ、キャットテール
科名 / 属名:トウダイグサ科 / エノキグサ属(アカリファ属)
特徴
キャッツテールは、ネコジャラシのようにふさふさとした真っ赤な花穂を多数つける、愛嬌のある花です。西インド諸島原産でトロピカルな雰囲気もあり、鉢やコンテナに向き、寄せ植えにも利用されます。四季咲き性で、温度があれば一年中咲き続けます。枝分かれしてこんもりと丸く茂るので、コンテナの縁から垂らすように育てるのはもちろん、吊り鉢でシャンデリアのように仕立ててもおもしろいものです。花穂は蕾のときから赤く色づき、咲きながら成長して長さが5~10cmくらいになります。観賞期間が長く、雨に当てないよう管理すると、一つの花穂が1か月近く観賞できます。
同じアカリファ属には、近縁種のベニヒモノキ(Acalypha hispida)があり、こちらは大型で花穂が長さ50cmくらいに垂れ下がって見事です。なお、ほかにもキャッツテールと呼ばれるものに、黄やオレンジ色の長い花穂を伸ばすユリ科のブルビネラ(Bulbinella)、シルバーキャットと呼ばれるものに白くふさふさした花をつけるヒユ科のアエルバ(Aerva)がありますが、まったく別の種類の植物です。
種類(原種、園芸品種)
‘メメ’
Acalypha hispaniolae ‘Meme’(A. chamaedrifolia ‘Meme’)
花色がより鮮明でコンパクトな選抜品種。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
高温と日当たりを好みます。日陰では徒長して弱々しくなって花つきも悪くなります。霜や凍結に弱く、冬は最低5℃以上が必要で、花を咲かせるには10℃以上を確保します。雨が続くと花が早く傷むので、梅雨どきは雨の当たらない場所に置くのがよいでしょう。
水やり
一般の草花に準じ、用土が乾き始めたらたっぷり与えます。生育中は十分な水分を必要とするので、生育の盛んな高温期は多めに、冬の低温期はほとんど成長しないので少なめとします。
肥料
春から秋までの生育中に、月1回置き肥をするか、月3回くらい液体肥料を施します。
病気と害虫
病気:灰色かび病
低温期に多湿で肥料分が多いと、灰色かび病が出やすくなります。
害虫:アブラムシ
アブラムシの防除を行います。
用土(鉢植え)
赤玉土7、腐葉土3の配合土など、一般の草花向けの培養土が利用できます。
植えつけ、 植え替え
植えつけ:生育中はいつでも植えつけできます。冬の低温期には行いません。
植え替え:1~2年に1回、春に気温が上がってきたら、古い土を落として植え直しをします。生育中にさらに大株に仕立てる場合は、一回り大きな鉢に植え替えます。
ふやし方
さし芽:20℃以上の時期に、パーライトや鹿沼土などにさし、発根したらポットに植え替えます。温度が低いとなかなか発根しません。
主な作業
花がら切り:花が終わって黒ずんできた花穂は切り取ります。
刈り込み:伸びすぎた枝や不要な枝は、そのつど刈り込みを行います。
学名:Acalypha hispaniolae(A. chamaedrifolia、A. reptans)
その他の名前:アカリファ、サマー・ラブ、キャットテール
科名 / 属名:トウダイグサ科 / エノキグサ属(アカリファ属)
特徴
キャッツテールは、ネコジャラシのようにふさふさとした真っ赤な花穂を多数つける、愛嬌のある花です。西インド諸島原産でトロピカルな雰囲気もあり、鉢やコンテナに向き、寄せ植えにも利用されます。四季咲き性で、温度があれば一年中咲き続けます。枝分かれしてこんもりと丸く茂るので、コンテナの縁から垂らすように育てるのはもちろん、吊り鉢でシャンデリアのように仕立ててもおもしろいものです。花穂は蕾のときから赤く色づき、咲きながら成長して長さが5~10cmくらいになります。観賞期間が長く、雨に当てないよう管理すると、一つの花穂が1か月近く観賞できます。
同じアカリファ属には、近縁種のベニヒモノキ(Acalypha hispida)があり、こちらは大型で花穂が長さ50cmくらいに垂れ下がって見事です。なお、ほかにもキャッツテールと呼ばれるものに、黄やオレンジ色の長い花穂を伸ばすユリ科のブルビネラ(Bulbinella)、シルバーキャットと呼ばれるものに白くふさふさした花をつけるヒユ科のアエルバ(Aerva)がありますが、まったく別の種類の植物です。
種類(原種、園芸品種)
‘メメ’
Acalypha hispaniolae ‘Meme’(A. chamaedrifolia ‘Meme’)
花色がより鮮明でコンパクトな選抜品種。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
高温と日当たりを好みます。日陰では徒長して弱々しくなって花つきも悪くなります。霜や凍結に弱く、冬は最低5℃以上が必要で、花を咲かせるには10℃以上を確保します。雨が続くと花が早く傷むので、梅雨どきは雨の当たらない場所に置くのがよいでしょう。
水やり
一般の草花に準じ、用土が乾き始めたらたっぷり与えます。生育中は十分な水分を必要とするので、生育の盛んな高温期は多めに、冬の低温期はほとんど成長しないので少なめとします。
肥料
春から秋までの生育中に、月1回置き肥をするか、月3回くらい液体肥料を施します。
病気と害虫
病気:灰色かび病
低温期に多湿で肥料分が多いと、灰色かび病が出やすくなります。
害虫:アブラムシ
アブラムシの防除を行います。
用土(鉢植え)
赤玉土7、腐葉土3の配合土など、一般の草花向けの培養土が利用できます。
植えつけ、 植え替え
植えつけ:生育中はいつでも植えつけできます。冬の低温期には行いません。
植え替え:1~2年に1回、春に気温が上がってきたら、古い土を落として植え直しをします。生育中にさらに大株に仕立てる場合は、一回り大きな鉢に植え替えます。
ふやし方
さし芽:20℃以上の時期に、パーライトや鹿沼土などにさし、発根したらポットに植え替えます。温度が低いとなかなか発根しません。
主な作業
花がら切り:花が終わって黒ずんできた花穂は切り取ります。
刈り込み:伸びすぎた枝や不要な枝は、そのつど刈り込みを行います。
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玲儿
2017年07月26日
木立ち性シネラリアの基本情報
学名:Pericallis × hybridus
その他の名前:木立ち性サイネリア、木立ち性セネシオ、ペリカリス
科名 / 属名:キク科 / ペリカリス属
特徴
木立ち性シネラリアは丈夫な品種が多く、切り戻しと鉢増しをすることで次々に花が咲き、開花期間が非常に長い優れた草花です。冬は日当たりのよい無暖房の室内が最適ですが、凍結しない地域では戸外の日なたに置いてもかまいません。液体肥料をこまめに施して、肥料切れさせないことが花をたくさん咲かせるコツです。
従来のシネラリアがコンパクトでドーム状の草姿なのに対し、直立して伸びた茎の先に花をつける点が異なっています。
木立ち性シネラリアを含む園芸的に「シネラリア」と呼ばれる植物は、シネラリア属ではなく、実はペリカリス属に分類されます。ペリカリス属の植物は、カナリア諸島、マデイラ諸島、アゾレス諸島に約15種が分布し、多くは多年草や半低木です。シネラリアは、ペリカリス・クルエンツス(Pericallis cruentus)やペリカリス・エリティエリ(P. heritieri)などを交雑させ、草丈が低く株の中心に花が集まって咲くように改良されたものです。改良が進んだシネラリアに、再度、野生種を交配し、性質を野生種に近づけたものが木立ち性シネラリアです。
なお、ペリカリス属の植物は、原産地では多年草になるものが多いのですが、夏も涼しく乾燥している原産地とは異なり、高温多湿となる日本の夏を越させるのは難しいため、一年草として扱われます。また、タネは市販されていませんが、異なる品種を互いに交配してタネをとり、ふやすこともできます。
種類(原種、園芸品種)
「セネッティ」シリーズ
Pericallis Senetti Series
園芸品種に原種を再度交配して誕生した、草丈が伸びて大型になり、非常に丈夫なシリーズ。凍らせなければ戸外でも冬越しできる。
「桂華(けいか)」シリーズ
Pericallis Keika Series
花色が豊富な中輪から小輪のバラエティーに富んだシリーズ。花粉が出ない系統もある。
学名:Pericallis × hybridus
その他の名前:木立ち性サイネリア、木立ち性セネシオ、ペリカリス
科名 / 属名:キク科 / ペリカリス属
特徴
木立ち性シネラリアは丈夫な品種が多く、切り戻しと鉢増しをすることで次々に花が咲き、開花期間が非常に長い優れた草花です。冬は日当たりのよい無暖房の室内が最適ですが、凍結しない地域では戸外の日なたに置いてもかまいません。液体肥料をこまめに施して、肥料切れさせないことが花をたくさん咲かせるコツです。
従来のシネラリアがコンパクトでドーム状の草姿なのに対し、直立して伸びた茎の先に花をつける点が異なっています。
木立ち性シネラリアを含む園芸的に「シネラリア」と呼ばれる植物は、シネラリア属ではなく、実はペリカリス属に分類されます。ペリカリス属の植物は、カナリア諸島、マデイラ諸島、アゾレス諸島に約15種が分布し、多くは多年草や半低木です。シネラリアは、ペリカリス・クルエンツス(Pericallis cruentus)やペリカリス・エリティエリ(P. heritieri)などを交雑させ、草丈が低く株の中心に花が集まって咲くように改良されたものです。改良が進んだシネラリアに、再度、野生種を交配し、性質を野生種に近づけたものが木立ち性シネラリアです。
なお、ペリカリス属の植物は、原産地では多年草になるものが多いのですが、夏も涼しく乾燥している原産地とは異なり、高温多湿となる日本の夏を越させるのは難しいため、一年草として扱われます。また、タネは市販されていませんが、異なる品種を互いに交配してタネをとり、ふやすこともできます。
種類(原種、園芸品種)
「セネッティ」シリーズ
Pericallis Senetti Series
園芸品種に原種を再度交配して誕生した、草丈が伸びて大型になり、非常に丈夫なシリーズ。凍らせなければ戸外でも冬越しできる。
「桂華(けいか)」シリーズ
Pericallis Keika Series
花色が豊富な中輪から小輪のバラエティーに富んだシリーズ。花粉が出ない系統もある。
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玲儿
2017年07月26日
カンパニュラ・メディウムの基本情報
学名:Campanula medium
和名:フウリンソウ(風鈴草) その他の名前:カンタベリー・ベルズ(Canterbury bells)
科名 / 属名:キキョウ科 / ホタルブクロ属
特徴
カンパニュラ・メディウムは、ヨーロッパでは古くから栽培されてきた植物です。野生種はフランス南東部からイタリア半島中部に分布し、標高0~1500mの日当たりのよい岩場に見られます。
葉はタンポポのように地面に張りつくように広がり、やがてその中心から花茎がまっすぐに伸びます。花茎は上部で枝分かれし、それぞれの先に長さ5~7cmの釣り鐘形の花を上向きに咲かせます。花色は白、ピンク、紫と多彩です。咲き終わると果実が実り、タネを残して株は完全に枯れます。
花が咲くには、十分な大きさに育った株が冬の寒さに当たることが必要でしたが、最近では寒さに当てなくても開花する園芸品種がつくり出されています。
萼が変化して二重咲きになり、外側の花びらが平らに開くものは、「カップ・アンド・ソーサー」と呼ばれています。これは変種カリカンセマ(Campanula medium var.calycanthema)で、これにもいろいろな花色があります。ほかにも多数の園芸品種があります。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
風通しのよい日なたで育てます。日陰では育ちません。庭植えの場合は、土を20~30cm盛り上げたところに植えます。土には完熟堆肥を混ぜて水はけをよくし、さらに石灰を混ぜて中性~弱アルカリ性にします。
水やり
鉢植えは表土が乾いたら十分に与えます。庭植えの場合は、晴天が続いてよほど乾燥しないかぎり必要ありません。
肥料
小苗を植えつけるときに、三要素等量配合の緩効性化成肥料を3号鉢相当の株で一つまみ、元肥として施します。その後、冬を除く生育期間中に月2~3回、草花用の液体肥料を1500~2000倍に薄めて施します。鉢、または花壇への定植時に、元肥として三要素等量配合の緩効性化成肥料を3号鉢相当の株で一つまみ施します。
病気と害虫
病気:菌核病、斑点病、白絹病、根腐病、灰色かび病
6月から9月に発生する菌核病や根腐病、一年中発生することもある斑点病や褐斑細菌病、5月から9月に発生する白絹病は、株が枯れることがあります。感染した株は根ごと取り除きます。風通しと水はけをよくすると発病を抑えることができます。白絹病の場合は放置すると病原菌が土中で長期間生きて、毎年発病を繰り返します。
害虫:ヨトウムシ
ヨトウムシはヨトウガの幼虫で、葉を暴食します。主に晩春から初夏と、初秋の2回を中心に発生します。温暖な都市部では一年中見られることもあります。
用土(鉢植え)
腐植質の混ざった水はけのよい土に石灰類を混ぜ、用土を中性から弱アルカリ性に中和して使います。市販の草花用培養土に石灰類を混ぜると、使い勝手がよく手軽です。
植えつけ、 植え替え
タネをまいた場合、発芽して本葉2~3枚の時期に3号ポットに鉢上げします。成長した苗は9月から10月上旬に、鉢か花壇に定植します。移植の際に根を傷つけないように注意しましょう。
ふやし方
タネまき:6月から7月にまきます。タネまきが遅れると、翌年に開花可能な株に育ちきらないまま冬を迎えてしまうので、必ず適期を守りましょう。タネは市販のタネまき用の用土のような清潔な土にまきます。赤玉土小粒に熱湯を注いで消毒したものでも問題ありません。密にまきすぎないように注意しましょう。
主な作業
支柱立て:花茎が伸び始めたら、支柱を立てて倒れないように支えます。
学名:Campanula medium
和名:フウリンソウ(風鈴草) その他の名前:カンタベリー・ベルズ(Canterbury bells)
科名 / 属名:キキョウ科 / ホタルブクロ属
特徴
カンパニュラ・メディウムは、ヨーロッパでは古くから栽培されてきた植物です。野生種はフランス南東部からイタリア半島中部に分布し、標高0~1500mの日当たりのよい岩場に見られます。
葉はタンポポのように地面に張りつくように広がり、やがてその中心から花茎がまっすぐに伸びます。花茎は上部で枝分かれし、それぞれの先に長さ5~7cmの釣り鐘形の花を上向きに咲かせます。花色は白、ピンク、紫と多彩です。咲き終わると果実が実り、タネを残して株は完全に枯れます。
花が咲くには、十分な大きさに育った株が冬の寒さに当たることが必要でしたが、最近では寒さに当てなくても開花する園芸品種がつくり出されています。
萼が変化して二重咲きになり、外側の花びらが平らに開くものは、「カップ・アンド・ソーサー」と呼ばれています。これは変種カリカンセマ(Campanula medium var.calycanthema)で、これにもいろいろな花色があります。ほかにも多数の園芸品種があります。
育て方のポイント
栽培環境・日当たり・置き場
風通しのよい日なたで育てます。日陰では育ちません。庭植えの場合は、土を20~30cm盛り上げたところに植えます。土には完熟堆肥を混ぜて水はけをよくし、さらに石灰を混ぜて中性~弱アルカリ性にします。
水やり
鉢植えは表土が乾いたら十分に与えます。庭植えの場合は、晴天が続いてよほど乾燥しないかぎり必要ありません。
肥料
小苗を植えつけるときに、三要素等量配合の緩効性化成肥料を3号鉢相当の株で一つまみ、元肥として施します。その後、冬を除く生育期間中に月2~3回、草花用の液体肥料を1500~2000倍に薄めて施します。鉢、または花壇への定植時に、元肥として三要素等量配合の緩効性化成肥料を3号鉢相当の株で一つまみ施します。
病気と害虫
病気:菌核病、斑点病、白絹病、根腐病、灰色かび病
6月から9月に発生する菌核病や根腐病、一年中発生することもある斑点病や褐斑細菌病、5月から9月に発生する白絹病は、株が枯れることがあります。感染した株は根ごと取り除きます。風通しと水はけをよくすると発病を抑えることができます。白絹病の場合は放置すると病原菌が土中で長期間生きて、毎年発病を繰り返します。
害虫:ヨトウムシ
ヨトウムシはヨトウガの幼虫で、葉を暴食します。主に晩春から初夏と、初秋の2回を中心に発生します。温暖な都市部では一年中見られることもあります。
用土(鉢植え)
腐植質の混ざった水はけのよい土に石灰類を混ぜ、用土を中性から弱アルカリ性に中和して使います。市販の草花用培養土に石灰類を混ぜると、使い勝手がよく手軽です。
植えつけ、 植え替え
タネをまいた場合、発芽して本葉2~3枚の時期に3号ポットに鉢上げします。成長した苗は9月から10月上旬に、鉢か花壇に定植します。移植の際に根を傷つけないように注意しましょう。
ふやし方
タネまき:6月から7月にまきます。タネまきが遅れると、翌年に開花可能な株に育ちきらないまま冬を迎えてしまうので、必ず適期を守りましょう。タネは市販のタネまき用の用土のような清潔な土にまきます。赤玉土小粒に熱湯を注いで消毒したものでも問題ありません。密にまきすぎないように注意しましょう。
主な作業
支柱立て:花茎が伸び始めたら、支柱を立てて倒れないように支えます。
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玲儿
2017年07月26日
カレンデュラの基本情報
学名:Calendula
和名:キンセンカ(金盞花) その他の名前:ポット・マリーゴールド、カレンジュラ
科名 / 属名:キク科 / キンセンカ属(カレンデュラ属)
特徴
キンセンカ属(和名)の学名がカレンデュラで、カレンダーと同じ語源に由来するラテン語名です。地中海沿岸地域を中心に20種ほどの原種があり、このうち、トウキンセンカとも呼ばれるオフィシナリス種が最も多く栽培されています。品種も多く、草丈や花の大きさ、花弁数もさまざまで、黄やオレンジ色の暖色系の花が長期間咲き続けます。南房総や淡路島など、暖地の畑では古くから切り花用に栽培され、冬から早春の風物詩となっています。花の中心部が黒いものも多く見られます。性質が強く育てやすいことから、花壇やコンテナに広く利用され、冬の彩りとして重宝されています。また、薬用や料理の着色料としても利用され、ポット・マリーゴールドの名前でも呼ばれています。オフィシナリス種以外では、ホンキンセンカ(C.アルベンシス)が古くから栽培され、その一品種‘冬知らず’は小輪多花性で寒さに強く、冬中咲き続けることから、花壇やコンテナはもちろん、ワイルドフラワーとしても利用されています。
種類(原種、園芸品種)
‘中安’
切り花にも利用できる丈の高い品種の一つ。
フィエスタ・ギタナ
草丈が20cm程度の矮性種。
‘カレン’
花径3cm程度の小輪多花品種。切り花、花壇いずれにも向く。
‘冬しらず’
花径2cmほどで性質が強く開花期が長い。
まどかシリーズ‘レモンマドレーヌ’
最近販売されるようになったシリーズ。枝咲きでたくさんの花を咲かせる。うどんこ病にも強い。
学名:Calendula
和名:キンセンカ(金盞花) その他の名前:ポット・マリーゴールド、カレンジュラ
科名 / 属名:キク科 / キンセンカ属(カレンデュラ属)
特徴
キンセンカ属(和名)の学名がカレンデュラで、カレンダーと同じ語源に由来するラテン語名です。地中海沿岸地域を中心に20種ほどの原種があり、このうち、トウキンセンカとも呼ばれるオフィシナリス種が最も多く栽培されています。品種も多く、草丈や花の大きさ、花弁数もさまざまで、黄やオレンジ色の暖色系の花が長期間咲き続けます。南房総や淡路島など、暖地の畑では古くから切り花用に栽培され、冬から早春の風物詩となっています。花の中心部が黒いものも多く見られます。性質が強く育てやすいことから、花壇やコンテナに広く利用され、冬の彩りとして重宝されています。また、薬用や料理の着色料としても利用され、ポット・マリーゴールドの名前でも呼ばれています。オフィシナリス種以外では、ホンキンセンカ(C.アルベンシス)が古くから栽培され、その一品種‘冬知らず’は小輪多花性で寒さに強く、冬中咲き続けることから、花壇やコンテナはもちろん、ワイルドフラワーとしても利用されています。
種類(原種、園芸品種)
‘中安’
切り花にも利用できる丈の高い品種の一つ。
フィエスタ・ギタナ
草丈が20cm程度の矮性種。
‘カレン’
花径3cm程度の小輪多花品種。切り花、花壇いずれにも向く。
‘冬しらず’
花径2cmほどで性質が強く開花期が長い。
まどかシリーズ‘レモンマドレーヌ’
最近販売されるようになったシリーズ。枝咲きでたくさんの花を咲かせる。うどんこ病にも強い。
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玲儿
2017年07月25日
カルセオラリアの基本情報
学名:Calceolaria
和名:キンチャクソウ(巾着草) その他の名前:スリッパ・フラワー
科名 / 属名:キンチャクソウ科 / キンチャクソウ属(カルセオラリア属)
特徴
カルセオラリアは「キンチャクソウ」の名前で親しまれ、袋状の花の形がユニークでおもしろい植物です。学名は、おそらく古代ギリシャ語でスリッパを意味するカルセオラス(calceolus)に由来し、「スリッパ・フラワー」とも呼ばれます。
カルセオラリア属には400種ほどがあり、大きさや形状はさまざまです。花は丸い球状のものから扁平な形のものまであり、長い穂になるもの、傘状のもの、よく枝分かれしてこんもり咲くものなど変化に富んでいます。
鉢物として流通が多いのは交配種のヘルベオヒブリダ(C.× herbeohybrida)です。これは、チリ原産のコリンボサ種(C. corymbosa)とクレナティフロラ種(C. crenatiflora)を中心にいくつかの原種をもとに育成されたもので、多数の品種があり、大輪で花色はカラフル、花つきがよく早生です。フルティコヒブリダグループ(C.× fruticohybrida Voss.)はインテグリフォリア種(C. integrifolia)を中心に育成された品種で、低木状に育ち、小輪多花性です。比較的寒さや雨にも強いので、切り花のほか、花壇にも利用されます。そのほか、宿根キンチャクソウと呼ばれる小型のビフロラ種(C. biflora)や、一年草でこぼれダネでもふえるスカビオシフォリア種(C. scabiosifolia、トリパルティタ種 C. tripartitaともいう)などが利用されます。
※科名:ゴマノハグサ科で分類される場合もあります。
種類(原種、園芸品種)
‘デインティ’シリーズ
Calceolaria × herbeohybrida ‘Dainty’
花はレッド、イエロー、ブロンズなどがある大輪種。
‘F1ゴルダリー’
Calceolaria ‘F1 Goldari’
インテグリフォリアタイプの交配種。草丈30cmのコンパクトタイプで、花壇や鉢植え向き。耐寒性、耐雨性ともに比較的強い。
‘F1ミダス’
Calceolaria ‘F1 Midas’
インテグリフォリアタイプの交配種。小輪多花性の木立ちタイプ。
カルセオラリア・ビフロラ
Calceolaria biflora
宿根キンチャクソウとも呼ばれる小型種。山野草として栽培される。
学名:Calceolaria
和名:キンチャクソウ(巾着草) その他の名前:スリッパ・フラワー
科名 / 属名:キンチャクソウ科 / キンチャクソウ属(カルセオラリア属)
特徴
カルセオラリアは「キンチャクソウ」の名前で親しまれ、袋状の花の形がユニークでおもしろい植物です。学名は、おそらく古代ギリシャ語でスリッパを意味するカルセオラス(calceolus)に由来し、「スリッパ・フラワー」とも呼ばれます。
カルセオラリア属には400種ほどがあり、大きさや形状はさまざまです。花は丸い球状のものから扁平な形のものまであり、長い穂になるもの、傘状のもの、よく枝分かれしてこんもり咲くものなど変化に富んでいます。
鉢物として流通が多いのは交配種のヘルベオヒブリダ(C.× herbeohybrida)です。これは、チリ原産のコリンボサ種(C. corymbosa)とクレナティフロラ種(C. crenatiflora)を中心にいくつかの原種をもとに育成されたもので、多数の品種があり、大輪で花色はカラフル、花つきがよく早生です。フルティコヒブリダグループ(C.× fruticohybrida Voss.)はインテグリフォリア種(C. integrifolia)を中心に育成された品種で、低木状に育ち、小輪多花性です。比較的寒さや雨にも強いので、切り花のほか、花壇にも利用されます。そのほか、宿根キンチャクソウと呼ばれる小型のビフロラ種(C. biflora)や、一年草でこぼれダネでもふえるスカビオシフォリア種(C. scabiosifolia、トリパルティタ種 C. tripartitaともいう)などが利用されます。
※科名:ゴマノハグサ科で分類される場合もあります。
種類(原種、園芸品種)
‘デインティ’シリーズ
Calceolaria × herbeohybrida ‘Dainty’
花はレッド、イエロー、ブロンズなどがある大輪種。
‘F1ゴルダリー’
Calceolaria ‘F1 Goldari’
インテグリフォリアタイプの交配種。草丈30cmのコンパクトタイプで、花壇や鉢植え向き。耐寒性、耐雨性ともに比較的強い。
‘F1ミダス’
Calceolaria ‘F1 Midas’
インテグリフォリアタイプの交配種。小輪多花性の木立ちタイプ。
カルセオラリア・ビフロラ
Calceolaria biflora
宿根キンチャクソウとも呼ばれる小型種。山野草として栽培される。
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玲儿
2017年07月25日
カラミンサの基本情報
学名:Calamintha
その他の名前:カラミント
科名 / 属名:シソ科 / トウバナ属(カラミンサ属)
特徴
カラミンサは、白、ピンク、淡紫色の小さな花が柔らかい茎に群がって咲き、すがすがしいミントの香りを漂わせる宿根草です。葉はハーブティーとしても利用できます。耐暑性、耐寒性に富み、真夏は花が少なくなるものの、初夏から秋まで長期間開花します。性質は丈夫で、植えた翌年にはこんもりとよく茂ります。一般に、カラミンサというとネペタを指すことが多いですが、ほかに花の大きいグランディフローラやその斑入り品種が流通します。ネペタは、葉も花も小さく、切り花の宿根カスミソウのような添え花的な使い方ができるので、寄せ植えなどにも適しています。
種類(原種、園芸品種)
カラミンサ・ネペタ
Calamintha nepeta
南ヨーロッパや地中海沿岸地域原産。草丈約50cm。淡紫色のかわいらしい花を咲かせる。どんな草花との寄せ植えでもよく合う。
カラミンサ・グランディフローラ
Calamintha grandiflora
花、葉ともにネペタよりも大きく、長さ3cmほどのピンク色の花を咲かせる。草丈約50cm。
カラミンサ・グランディフローラ‘バリエガータ’
Calamintha grandiflora ‘Variegata’
基本種の葉に白の散り斑が入る。
学名:Calamintha
その他の名前:カラミント
科名 / 属名:シソ科 / トウバナ属(カラミンサ属)
特徴
カラミンサは、白、ピンク、淡紫色の小さな花が柔らかい茎に群がって咲き、すがすがしいミントの香りを漂わせる宿根草です。葉はハーブティーとしても利用できます。耐暑性、耐寒性に富み、真夏は花が少なくなるものの、初夏から秋まで長期間開花します。性質は丈夫で、植えた翌年にはこんもりとよく茂ります。一般に、カラミンサというとネペタを指すことが多いですが、ほかに花の大きいグランディフローラやその斑入り品種が流通します。ネペタは、葉も花も小さく、切り花の宿根カスミソウのような添え花的な使い方ができるので、寄せ植えなどにも適しています。
種類(原種、園芸品種)
カラミンサ・ネペタ
Calamintha nepeta
南ヨーロッパや地中海沿岸地域原産。草丈約50cm。淡紫色のかわいらしい花を咲かせる。どんな草花との寄せ植えでもよく合う。
カラミンサ・グランディフローラ
Calamintha grandiflora
花、葉ともにネペタよりも大きく、長さ3cmほどのピンク色の花を咲かせる。草丈約50cm。
カラミンサ・グランディフローラ‘バリエガータ’
Calamintha grandiflora ‘Variegata’
基本種の葉に白の散り斑が入る。
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文章
玲儿
2017年07月25日
オミナエシの基本情報
学名:Patrinia scabiosifolia
和名:オミナエシ(女郎花) その他の名前:粟花(あわばな)、敗醤(はいしょう)
科名 / 属名:スイカズラ科 / オミナエシ属
特徴
オミナエシは、日当たりのよい草原に見られる植物です。数本の茎をまっすぐに伸ばして株立ちになり、先端に多数の黄色い花を咲かせます。花房は全体で15~20cmほどの大きさがあります。葉は対になってつき、茎につく葉は細く羽状に深く裂けますが、根元につく葉はダイコンの葉に似た形です。短い地下茎を伸ばしてふえます。
秋の七草の一つとして有名ですが、開花にはかなり早晩の差があり、6月から9月にかけて咲きます。花が終わっても色を保つため、かなりの期間楽しめます。切り花にすると水がひどい悪臭を放ちますが、毎日水を替えると多少はよくなります。
オトコエシ(P. villosa)との間に、まれにオトコオミナエシ(P. × hybrida)という雑種をつくることがあります。
※科名:オミナエシ科で分類される場合もあります。
種類(原種、園芸品種)
ハマオミナエシ
Patrinia scabiosifolia f. crassa
オミナエシの海岸型で、節間が短くて草丈がやや低く、茎が太い。また、葉に厚みがある点で区別される。栽培はオミナエシと同じ。タネをまくとオミナエシと大差ないものも生じるので、特徴がよく現れている個体を選別する。
オトコエシ
Patrinia villosa
中国東部から南部、朝鮮半島、日本列島、台湾の草原などに生える。オミナエシに似るが、花は乳白色で、全体に粗い毛が目立つ。また、葉は幅が広く、ときに切れ込みがないこともある。地表に長いほふく枝を伸ばしてふえる点も異なる。
コキンレイカ(ハクサンオミナエシ)
Patrinia triloba var. triloba
本州(東北地方南部〜中部地方、加賀白山)のやや高い山から亜高山帯の岩場や、岩の多い斜面に生える。オミナエシを小型にしたような姿で、草丈20〜30cm、掌状に5裂したモミジに似た形の葉をつける。花の直径は約5mm、後ろに1mmほどの短い距がある。
キンレイカ
Patrinia triloba var. palmate
本州(東北地方南部〜近畿地方)の、主に太平洋側の山地の岩場や岩の多い斜面に生える。コキンレイカに似ているが花は一回り大きく、2〜3mmのはっきりした距がある点で区別される。
チシマキンレイカ(タカネオミナエシ)
Patrinia sibirica
ロシア中部から東シベリア、サハリン、千島列島、北海道の、高山の草原や礫原に生える。草丈は低く10cm前後、株立ちになる。葉はさじ形で羽状に裂け、花は直径4mmほど。
学名:Patrinia scabiosifolia
和名:オミナエシ(女郎花) その他の名前:粟花(あわばな)、敗醤(はいしょう)
科名 / 属名:スイカズラ科 / オミナエシ属
特徴
オミナエシは、日当たりのよい草原に見られる植物です。数本の茎をまっすぐに伸ばして株立ちになり、先端に多数の黄色い花を咲かせます。花房は全体で15~20cmほどの大きさがあります。葉は対になってつき、茎につく葉は細く羽状に深く裂けますが、根元につく葉はダイコンの葉に似た形です。短い地下茎を伸ばしてふえます。
秋の七草の一つとして有名ですが、開花にはかなり早晩の差があり、6月から9月にかけて咲きます。花が終わっても色を保つため、かなりの期間楽しめます。切り花にすると水がひどい悪臭を放ちますが、毎日水を替えると多少はよくなります。
オトコエシ(P. villosa)との間に、まれにオトコオミナエシ(P. × hybrida)という雑種をつくることがあります。
※科名:オミナエシ科で分類される場合もあります。
種類(原種、園芸品種)
ハマオミナエシ
Patrinia scabiosifolia f. crassa
オミナエシの海岸型で、節間が短くて草丈がやや低く、茎が太い。また、葉に厚みがある点で区別される。栽培はオミナエシと同じ。タネをまくとオミナエシと大差ないものも生じるので、特徴がよく現れている個体を選別する。
オトコエシ
Patrinia villosa
中国東部から南部、朝鮮半島、日本列島、台湾の草原などに生える。オミナエシに似るが、花は乳白色で、全体に粗い毛が目立つ。また、葉は幅が広く、ときに切れ込みがないこともある。地表に長いほふく枝を伸ばしてふえる点も異なる。
コキンレイカ(ハクサンオミナエシ)
Patrinia triloba var. triloba
本州(東北地方南部〜中部地方、加賀白山)のやや高い山から亜高山帯の岩場や、岩の多い斜面に生える。オミナエシを小型にしたような姿で、草丈20〜30cm、掌状に5裂したモミジに似た形の葉をつける。花の直径は約5mm、後ろに1mmほどの短い距がある。
キンレイカ
Patrinia triloba var. palmate
本州(東北地方南部〜近畿地方)の、主に太平洋側の山地の岩場や岩の多い斜面に生える。コキンレイカに似ているが花は一回り大きく、2〜3mmのはっきりした距がある点で区別される。
チシマキンレイカ(タカネオミナエシ)
Patrinia sibirica
ロシア中部から東シベリア、サハリン、千島列島、北海道の、高山の草原や礫原に生える。草丈は低く10cm前後、株立ちになる。葉はさじ形で羽状に裂け、花は直径4mmほど。
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文章
玲儿
2017年07月25日
オカトラノオの基本情報
学名:Lysimachia clethroides
和名:オカトラノオ
科名 / 属名:サクラソウ科 / オカトラノオ属
特徴
オカトラノオは平地から低い山地の日当たりのよい草地や道端に見られる多年草です。冬は地上部が枯れます。茎はまっすぐに立ち上がり、多数の卵形の葉をつけます。茎の先端に長さ15cm前後の花穂をつけ、多数の花を咲かせます。花穂は途中で横向きに曲がっているのが特徴です。葉や茎に短い毛があります。地下に細長い地下茎が多数あり、これを伸ばしてふえていきます。そのため群生しているのが普通です。
※科名:ヤブコウジ科で分類される場合もあります。
種類(原種、園芸品種)
オカトラノオ 桃色花
Lysimachia clethroides
淡い桃色の花が咲くもの。桃色というよりも、桜色程度の色合い。
オカトラノオ 斑入り
Lysimachia clethroides
白覆輪、黄覆輪、黄白散り斑、黄掃き込み斑、黄金葉がある。美しく、特に育てにくいということもない。花は標準的なものと変わりない。
ヌマトラノオ
Lysimachia fortunei
北海道を除く日本列島、朝鮮半島南部、中国南部、台湾、ベトナムに分布し、常に水がある湿地や浅い水中に生える。草丈は30〜40cmほどで、オカトラノオより低い。茎や葉にほとんど毛はなく、葉は細い。花穂は垂れ下がらず、まっすぐ上を向く。腰水で管理し、水切れさせない。
学名:Lysimachia clethroides
和名:オカトラノオ
科名 / 属名:サクラソウ科 / オカトラノオ属
特徴
オカトラノオは平地から低い山地の日当たりのよい草地や道端に見られる多年草です。冬は地上部が枯れます。茎はまっすぐに立ち上がり、多数の卵形の葉をつけます。茎の先端に長さ15cm前後の花穂をつけ、多数の花を咲かせます。花穂は途中で横向きに曲がっているのが特徴です。葉や茎に短い毛があります。地下に細長い地下茎が多数あり、これを伸ばしてふえていきます。そのため群生しているのが普通です。
※科名:ヤブコウジ科で分類される場合もあります。
種類(原種、園芸品種)
オカトラノオ 桃色花
Lysimachia clethroides
淡い桃色の花が咲くもの。桃色というよりも、桜色程度の色合い。
オカトラノオ 斑入り
Lysimachia clethroides
白覆輪、黄覆輪、黄白散り斑、黄掃き込み斑、黄金葉がある。美しく、特に育てにくいということもない。花は標準的なものと変わりない。
ヌマトラノオ
Lysimachia fortunei
北海道を除く日本列島、朝鮮半島南部、中国南部、台湾、ベトナムに分布し、常に水がある湿地や浅い水中に生える。草丈は30〜40cmほどで、オカトラノオより低い。茎や葉にほとんど毛はなく、葉は細い。花穂は垂れ下がらず、まっすぐ上を向く。腰水で管理し、水切れさせない。
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玲儿
2017年07月23日
オーブリエタの基本情報
学名:Aubrieta(Aubrietia)
和名:ムラサキナズナ その他の名前:オーブリエチア、オーブレチア
科名 / 属名:アブラナ科 / ムラサキナズナ属(オーブリエタ属)
特徴
オーブリエタは、マット状に丸くこんもりと茂り、株を覆うようにびっしりと花を咲かせます。スイートアリッサムの花を大きくしたようで、華やかさとかわいらしさをあわせもち、細かいうぶ毛があるので柔らかさも感じられます。花径は2cm前後、分枝した各先端に房になって咲きます。名前はフランスの植物画家、クロード・オーブリエ氏に由来します。
オーブリエタ属には12種があり、栽培されるのは主にオーブリエタ・デルトイデア(Aubrieta deltoidea、ムラサキナズナ)をもとに交配育成された品種です。50品種以上あり、一重咲きや八重咲きなどもありますが、多く出回るのは斑入り葉品種で、一般に流通している品種数は限られます。また、品種名がなく、単にオーブリエタの名前で出回るものがほとんどです。
耐寒性が強く、常緑性で冬も葉が茂り、冬の寒さにあうことによって花芽がつくられます。春の花壇やコンテナの寄せ植え材料として利用され、一年草扱いとされることも多いのですが、ロックガーデンなどで大株に育てると見事です。
種類(原種、園芸品種)
オーブリエタ‘バリエガタ’
Aubrieta ‘Variegata’
葉に淡黄白色の斑が入り、花は淡い青紫色。最も一般的な品種で、寄せ植えなどに利用が多い。
オーブリエタ‘スワン・レッド’
Aubrieta ‘Swan Red’
はっきりした斑入り葉で、濃い赤紫色の花との対比が美しい。
オーブリエタ「ミックス・ハイブリッド」
Aubrieta Mixed Hybrids
タネが販売されている。
オーブリエタ「カスケード」シリーズ
Aubrieta Cascade Series
タネが販売されている。
オーブリエタ「ロイヤル」シリーズ
Aubrieta Royal Series
タネが販売されている。
学名:Aubrieta(Aubrietia)
和名:ムラサキナズナ その他の名前:オーブリエチア、オーブレチア
科名 / 属名:アブラナ科 / ムラサキナズナ属(オーブリエタ属)
特徴
オーブリエタは、マット状に丸くこんもりと茂り、株を覆うようにびっしりと花を咲かせます。スイートアリッサムの花を大きくしたようで、華やかさとかわいらしさをあわせもち、細かいうぶ毛があるので柔らかさも感じられます。花径は2cm前後、分枝した各先端に房になって咲きます。名前はフランスの植物画家、クロード・オーブリエ氏に由来します。
オーブリエタ属には12種があり、栽培されるのは主にオーブリエタ・デルトイデア(Aubrieta deltoidea、ムラサキナズナ)をもとに交配育成された品種です。50品種以上あり、一重咲きや八重咲きなどもありますが、多く出回るのは斑入り葉品種で、一般に流通している品種数は限られます。また、品種名がなく、単にオーブリエタの名前で出回るものがほとんどです。
耐寒性が強く、常緑性で冬も葉が茂り、冬の寒さにあうことによって花芽がつくられます。春の花壇やコンテナの寄せ植え材料として利用され、一年草扱いとされることも多いのですが、ロックガーデンなどで大株に育てると見事です。
種類(原種、園芸品種)
オーブリエタ‘バリエガタ’
Aubrieta ‘Variegata’
葉に淡黄白色の斑が入り、花は淡い青紫色。最も一般的な品種で、寄せ植えなどに利用が多い。
オーブリエタ‘スワン・レッド’
Aubrieta ‘Swan Red’
はっきりした斑入り葉で、濃い赤紫色の花との対比が美しい。
オーブリエタ「ミックス・ハイブリッド」
Aubrieta Mixed Hybrids
タネが販売されている。
オーブリエタ「カスケード」シリーズ
Aubrieta Cascade Series
タネが販売されている。
オーブリエタ「ロイヤル」シリーズ
Aubrieta Royal Series
タネが販売されている。
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玲儿
2017年07月23日
エロディウムの仲間の基本情報
学名:Erodium
その他の名前:姫フウロ(流通名)
科名 / 属名:フウロソウ科 / オランダフウロ属(エロディウム属)
特徴
エロディウムの仲間は日本には野生せず、日本で最もよく流通しているのはエロディウム × バリアビレ(Erodium × variabile)です。これはエロディウム・レイカルディー(E. reichardii)と、エロディウム・コルシクム(E. corsicum)との雑種です。草丈は5~10cm、茎は短く、這うように広がってマット状になります。葉は浅く裂けた卵形で、直径2cm弱の花を多数咲かせます。花色は白から濃い桃色まであり、半八重咲きのものもあります。どれも、それぞれに園芸品種名がついていますが、国内では「姫フウロ」という誤った名のもとで販売されていることがほとんどです。
このほかにも美しい種が少なくありませんが、国内にはほとんど導入されていません。
種類(原種、園芸品種)
‘ロゼウム’
Erodium × variabile ‘Roseum’
花は明るい桃色の一重。濃い紅色の網目状の筋が入る。
‘フローレ・プレノ’
Erodium × variabile ‘Flore Pleno’
桃色の半八重咲き。
‘チャーム’
Erodium × variabile ‘Charm’
花は薄い桃色の一重で、濃い桃色の網目状の筋が入る。エロディウム・レイカルディーの園芸品種とする人もいる。
‘アルバム’
Erodium × variabile ‘Album’
花びらの元に少し桃色の筋が残る白花。
‘ビショップス・フォーム’
Erodium × variabile ‘Bishop's Form’
花は濃い桃色の一重。紅色の網目状の筋が入る。
‘キャンディー’
Erodium × variabile ‘Candy’
濃い桃色の一重。紅色の網目状の筋が入る。‘ビショップス・フォーム’よりやや花弁の幅がある。
エロディウム・コルシクム
Erodium corsicum
地中海のコルシカ島とサルデーニャ島の原産。海岸近くの岩場に生える。頑丈な根をもち、這うように広がってマット状になる。葉は長さ2.5cm前後で、花の直径は2cmほど。花色は白から薄い桃色の地に、はっきりとした桃色の網目状の筋が入る。白花の園芸品種‘アルバム’がある。
エロディウム・レイカルディー
Erodium reichardii
地中海にあるバレアリック諸島とコルシカ島の原産。岩場に生える。エロディウム・コルシクムに似るが小さく、葉の長さ1.5cm、花の直径は1cmほど。花色は白地に桃色の網目状の筋が入るが、個体差がある。濃い桃色の花をつける‘ルブラム'、花びらの元に少し桃色の筋が残る白花の‘アルバム'がある。
エロディウム・ケイランシフォリウム
Erodium cheilanthifolium
イベリア半島南東部と北アフリカ(モロッコ)の原産。山地の岩場や礫原に生える。草丈15〜20cm、白い毛の生えたシダのような葉を茂らせ、塊状の株に育つ。花は直径2.5cm前後、横向きに咲く。花びらは下側の3枚は白く、上側2枚は白地に赤紫または、すみれ色のブロッチが入る。
エロディウム・クリサンサム
Erodium chrysanthum
ギリシャ中部〜南部の、石灰岩地の岩場や崩壊地に生える。エロディウム・ケイランシフォリウムに似て、株はやや大きく草丈25cm前後、花は直径2cm強だが数は多く咲く。花色はフウロソウ科では珍しいクリーム色。個体によっては白やごく薄いピンクもある。
エロディウム・グランドゥローサム
Erodium glandulosum
ピレネー山脈の標高850〜2200mの、硅質岩の岩場や崖、尾根に生える。エロディウム・ケイランシフォリウムに似ているが、全体にやや大きく、花びらの地色が桃色や薄紫である点が異なる。エロディウム・ケイランシフォリウムの亜種にされることもある。
エロディウム・マネスカヴィ
Erodium manescavi
ピレネー山脈中部から西部の草原に生える。草丈40cmほどになり、全体にエロディウム・ケイランシフォリウムを大ざっぱにしたような姿をしている。花は大きく直径3cm強、濃い桃色で、横向きに咲き、上側2枚の花びらにはブロッチが入る。
エロディウム・ペラルゴニフロラム
Erodium pelargoniflorum
トルコ原産。草丈30cmほどになり、浅い切れ込みのある円形から楕円形の葉をもつ。花は直径2.5cmほど、横向きに咲く。下側の3枚の花びらは白く、上側2枚は白地に赤紫のブロッチが入る。花つき、花立ちともによい。
学名:Erodium
その他の名前:姫フウロ(流通名)
科名 / 属名:フウロソウ科 / オランダフウロ属(エロディウム属)
特徴
エロディウムの仲間は日本には野生せず、日本で最もよく流通しているのはエロディウム × バリアビレ(Erodium × variabile)です。これはエロディウム・レイカルディー(E. reichardii)と、エロディウム・コルシクム(E. corsicum)との雑種です。草丈は5~10cm、茎は短く、這うように広がってマット状になります。葉は浅く裂けた卵形で、直径2cm弱の花を多数咲かせます。花色は白から濃い桃色まであり、半八重咲きのものもあります。どれも、それぞれに園芸品種名がついていますが、国内では「姫フウロ」という誤った名のもとで販売されていることがほとんどです。
このほかにも美しい種が少なくありませんが、国内にはほとんど導入されていません。
種類(原種、園芸品種)
‘ロゼウム’
Erodium × variabile ‘Roseum’
花は明るい桃色の一重。濃い紅色の網目状の筋が入る。
‘フローレ・プレノ’
Erodium × variabile ‘Flore Pleno’
桃色の半八重咲き。
‘チャーム’
Erodium × variabile ‘Charm’
花は薄い桃色の一重で、濃い桃色の網目状の筋が入る。エロディウム・レイカルディーの園芸品種とする人もいる。
‘アルバム’
Erodium × variabile ‘Album’
花びらの元に少し桃色の筋が残る白花。
‘ビショップス・フォーム’
Erodium × variabile ‘Bishop's Form’
花は濃い桃色の一重。紅色の網目状の筋が入る。
‘キャンディー’
Erodium × variabile ‘Candy’
濃い桃色の一重。紅色の網目状の筋が入る。‘ビショップス・フォーム’よりやや花弁の幅がある。
エロディウム・コルシクム
Erodium corsicum
地中海のコルシカ島とサルデーニャ島の原産。海岸近くの岩場に生える。頑丈な根をもち、這うように広がってマット状になる。葉は長さ2.5cm前後で、花の直径は2cmほど。花色は白から薄い桃色の地に、はっきりとした桃色の網目状の筋が入る。白花の園芸品種‘アルバム’がある。
エロディウム・レイカルディー
Erodium reichardii
地中海にあるバレアリック諸島とコルシカ島の原産。岩場に生える。エロディウム・コルシクムに似るが小さく、葉の長さ1.5cm、花の直径は1cmほど。花色は白地に桃色の網目状の筋が入るが、個体差がある。濃い桃色の花をつける‘ルブラム'、花びらの元に少し桃色の筋が残る白花の‘アルバム'がある。
エロディウム・ケイランシフォリウム
Erodium cheilanthifolium
イベリア半島南東部と北アフリカ(モロッコ)の原産。山地の岩場や礫原に生える。草丈15〜20cm、白い毛の生えたシダのような葉を茂らせ、塊状の株に育つ。花は直径2.5cm前後、横向きに咲く。花びらは下側の3枚は白く、上側2枚は白地に赤紫または、すみれ色のブロッチが入る。
エロディウム・クリサンサム
Erodium chrysanthum
ギリシャ中部〜南部の、石灰岩地の岩場や崩壊地に生える。エロディウム・ケイランシフォリウムに似て、株はやや大きく草丈25cm前後、花は直径2cm強だが数は多く咲く。花色はフウロソウ科では珍しいクリーム色。個体によっては白やごく薄いピンクもある。
エロディウム・グランドゥローサム
Erodium glandulosum
ピレネー山脈の標高850〜2200mの、硅質岩の岩場や崖、尾根に生える。エロディウム・ケイランシフォリウムに似ているが、全体にやや大きく、花びらの地色が桃色や薄紫である点が異なる。エロディウム・ケイランシフォリウムの亜種にされることもある。
エロディウム・マネスカヴィ
Erodium manescavi
ピレネー山脈中部から西部の草原に生える。草丈40cmほどになり、全体にエロディウム・ケイランシフォリウムを大ざっぱにしたような姿をしている。花は大きく直径3cm強、濃い桃色で、横向きに咲き、上側2枚の花びらにはブロッチが入る。
エロディウム・ペラルゴニフロラム
Erodium pelargoniflorum
トルコ原産。草丈30cmほどになり、浅い切れ込みのある円形から楕円形の葉をもつ。花は直径2.5cmほど、横向きに咲く。下側の3枚の花びらは白く、上側2枚は白地に赤紫のブロッチが入る。花つき、花立ちともによい。
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