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2017年08月06日
タチツボスミレの基本情報 学名:Viola grypoceras 和名:タチツボスミレ(立壷菫) その他の名前:太郎坊(たろぼう)、相撲取り花(すもとりばな) 科名 / 属名:スミレ科 / スミレ属 特徴 タチツボスミレは、ほぼ日本全土の平地から低山に分布し、日当たりのよい道端や草原、森林、やぶなどに普通に見られる多年草です。数本から10本程度の茎を伸ばして咲きますが、花のころにはまだ短いので、根元から直接出ているように見えます。茎はしだいに長く伸び、最大で高さ20cm前後になります。葉は質が薄く、ハート形です。花は葉のつけ根に1輪ずつつき、直径1~2cmの薄紫色です。 花色に変化が多く、白(シロバナタチツボスミレ Viola grypoceras f. albiflora)、薄いピンク(サクラタチツボスミレ V. grypoceras f. rosipetala)、白い花で距(花の後ろにある出っ張り)だけ紫のもの(オトメタチツボスミレ V. grypoceras f. purpurellocalcarata)などがあります。 葉に光沢があり、海岸近くに見られるツヤスミレ (V. grypoceras f. lucida)、葉の葉脈に沿って赤い色が入るアカフタチツボスミレ(V. grypoceras f. variegata)もよく見られます。
種類(原種、園芸品種) ニオイタチツボスミレ Viola obtusa 花は色が濃く鮮やかで、香りがある。全体にごく短い毛が密生する。日本列島各地の、山地の草原や道端などのやや乾いたところに生える。
ナガバノタチツボスミレ Viola ovato-oblonga 葉が長いことが特徴。タチツボスミレより全体に少し色が濃く、紫色を帯びたものが多い。静岡県以西の本州と四国、九州の比較的低山に分布。 セナミスミレ(イソスミレ) Viola grayi 花は径2.5cm前後と大きく、色も濃く、形も美しい。全体に大型で、最終的には大鉢で育てる。丹後半島以北の本州日本海側と北海道南西部の砂浜に分布。
ナガハシスミレ(テングスミレ) Viola rostrata 花はタチツボスミレよりやや色が濃く、距がとても長く突き出す。日本列島の主に日本海側と北米大陸東部に分布し、主に低山で見られる。
ビオラ・リビニアナ・パープレア・グループ Viola riviniana Purpurea Group(V. labradorica var.purpurea) タチツボスミレに似るが、全体が紫色なので区別できる。花はラベンダー色。ヨーロッパや地中海地域原産のビオラ・リビニアナの園芸品種。 ヒチトウスミレ Viola grypoceras var. hichitoana 全体にやや大型で、葉はふつう光沢がある。前年の茎が翌春まで生き残る傾向が強い。伊豆諸島と三浦半島の海岸近くや、やや内陸部に分布。 コタチツボスミレ Viola grypoceras var. exilis 九州に見られる変種で、全体に小型であまり茎が伸びない。 ヤクシマタチツボスミレ Viola grypoceras var. yakusimensis 屋久島原産。コタチツボスミレに似るが、より小さく、葉の幅が1cmに満たない。分類ではコタチツボスミレに含めたり、その品種とすることもある。 ケイリュウタチツボスミレ Viola grypoceras var. ripensis あまり茎が伸びず、葉が小さい。関東地方以西の本州と四国に分布し、増水時に水没するような場所にある岩のすき間などに生える。
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2017年08月06日
ダイモンジソウの育て方・栽培方法 育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 風通しのよい明るい日陰で育てます。湿度は高いほうがよく、置き場の地面は土のままか、人工芝などを敷いて水をまき、湿度を高めるようにします。 庭植えは、ウェットウォール(ロックガーデンの1タイプで湿った岸壁を模したもの)を築き、そこに鉢植え用の用土を入れて植えます。周囲にはシダや、同じような環境を好むほかの植物を植え、湿度が保たれて環境が穏やかになるように工夫します。 イズノシマダイモンジソウは花期が11月から1月と遅いため、北風と凍結を避けられる場所で越冬させます。
水やり 用土が乾かないように、常にある程度湿り気があるようにします。夏の間は二重鉢にするか、砂床に置いて暑さと乾燥から保護します。石づきのものなら水盤にのせて水を張っておきましょう。 肥料 植えつけの際に、元肥としてリン酸とカリウムが多めの緩効性化成肥料を、3号鉢で一つまみ施します。 3月から9月にかけて、月2回、草花用の液体肥料を1500~2000倍に薄めて施します。3月から5月はチッ素主体のものを、6月以降はリン酸とカリウム主体のものを施します。真夏の間は3000倍程度にしたほうが無難です。小型の種類は真夏の間は無肥料でも問題ありません。
病気と害虫 病気:灰色かび病 灰色かび病は感染した葉を取り除きます。風通し不良が根本的な原因なので、栽培環境の見直しが必要です。 害虫:ハダニ、ヨトウムシ、アブラムシ ハダニは空中湿度の不足が根本的な原因なので、栽培環境の見直しが必要です。ヨトウムシとアブラムシは見つけしだい捕殺します。 用土(鉢植え) 赤玉土小粒(または桐生砂小粒)、軽石小粒、硬質鹿沼土小粒を等量混ぜたものに、山ゴケかヤシ殻チップの細かいものを3割ほど混ぜて植えます。少し乾きすぎるようなら軽石の配分を減らします。 盆栽的に育てる場合は石づきとし、ケト土をよく練ったものを厚さ0.5~1cmに塗った上に根と根茎を広げて植え、表面にコケを張って木綿糸などで固定しておきます。
植えつけ、 植え替え 毎年、休眠中の2月から3月に植え替えます。適期を逃したときは、夏前の5月から6月に、一回りか二回り大きい鉢に植え替えます。 ふやし方 株分け:植え替えの際に株分けができます。細かく分けず、1/3~1/2程度に分ける程度にとどめます。園芸品種は株分けでふやします。
タネまき:花後に実るタネを乾燥させて保管し、翌春2月から3月にまきます。できれば湿らせた川砂などに混ぜて、冷蔵庫の野菜室に入れて保管しておきます。発芽率はよいので、厚まきにならないように注意します。順調に成長すると、まいた年の秋に開花するものもあります。 主な作業 花茎切り:タネをとらないときは、花が終わったら、タネが実らないうちに花茎を切ります。
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2017年08月06日
ダイモンジソウの基本情報 学名:Saxifraga fortunei var. incisolobata 和名:ダイモンジソウ(大文字草) 科名 / 属名:ユキノシタ科 / ユキノシタ属 特徴 ダイモンジソウは主に山地の日陰がちの湿った岩場や渓谷の岩上に生える多年草です。分布がかなり広いので、変種がいくつもあり、さらに地域差があるのでたいへん変化に富んでいます。 切れ込みのある円い葉は厚みがあって柔らかく、株の中心から枝分かれする花茎を伸ばして、花径2~5cmの花を多数咲かせます。名の由来は、野生品の花の形が「大」の字に似ることからきています。しかし育種が進んだ現在では、八重咲きや花弁に切れ込みが入る華やかなものが主体になっています。
種類(原種、園芸品種) ミヤマダイモンジソウ Saxifraga fortunei var. alpina 千島列島、中部以北の日本列島の亜高山帯の湿った岩場に生える高山型変種。全体にやや小型で、著しい早咲きで7月から8月に咲き、花弁の長さがほぼ同じという点でダイモンジソウと区別される。暑さに弱いので夏はなるべく涼しい場所に置く。
ウチワダイモンジソウ Saxifraga fortunei var. obtusocuneata 北海道を除く日本列島の渓谷沿いの川岸に近い湿った岩場に生える。へらのような形の葉をした変種。それ以外は普通のダイモンジソウと同じ。水切れにたいへん弱い。 那智小葉ダイモンジソウ Saxifraga fortunei var. obtusocuneata Nati form 紀伊半島産のウチワダイモンジソウの1タイプで、葉の長さが2cmほどの小型のもの。特に小さい系統が繁殖されて市販されている。盆栽用の石づきに好適。 ヤクシマダイモンジソウ Saxifraga fortunei var. obtusocuneata f. minima 屋久島特産。開花時で草丈が10cm前後にしかならないほど極小型のダイモンジソウ。特に小型のタイプが繁殖されて市販されている。屋久島にはほかに、本種と似たウチワダイモンジソウの小型品種があり、こちらは性質がかなりデリケート。 イズノシマダイモンジソウ Saxifraga fortunei var. jotanii 房総半島南部と伊豆諸島の湿った岩場に生える変種。葉が非常に厚くてゴムのような弾力がある。非常に遅咲きで11月から1月に開花する。そのため冬は少し寒さから保護する必要がある。
ナメラダイモンジソウ Saxifraga fortunei var. suwoensis 中部地方以西の本州と九州で見られ、カエデに似た葉をもつ変種。カエデダイモンジソウとも呼ばれる。葉が切れ込んでいる以外は目立った特徴はない。 エチゼンダイモンジソウ Saxifraga acerifolia 福井県と石川県だけで見られる珍種。川沿いの湿った崖や岩上に生える。ナメラダイモンジソウに似るが、はっきりとした根茎があり、5月から6月に開花する点が異なる。 ジンジソウ Saxifraga cortusifolia 関東地方以西の日本列島で見られる。ダイモンジソウによく似るが、下2枚の花弁が特に長く、上3枚の小さな花弁に蜜標(黄色か赤の斑点)があることで区別できる。葉が紫色のタイプがよく栽培されている。
ユキノシタ Saxifraga stolonifera 日本、中国から朝鮮半島に分布し、山地の渓谷沿いなどの湿った斜面に自生する。つるを伸ばし、上3枚の花弁に鮮やかな赤紫の斑点がある花が5月から6月に咲く。葉の模様や色合いに変化が多く、斑入り葉や八重咲きなどの花変わりも多い。庭の下草としてよく知られる。
ハルユキノシタ Saxifraga nipponica 関東地方から近畿地方の川沿いの湿った崖や岩上に生える。ユキノシタと似るが、上3枚の花弁には黄色の蜜標があるだけで白く、1か月早く開花する。つるは伸ばさず、頑丈な根茎をもつ点でもユキノシタと区別できる。
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2017年08月06日
ダイコンドラ(ディコンドラ)の育て方・栽培方法 育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 日なたを好みますが、ミクランサはやや日陰となるところでもよく育ちます。アルゲンテアのシルバーリーフのほうが強光で焼けそうに思いますが、じつは日ざしに強く、むしろ日陰だと葉が美しい銀葉になりません。また、ミクランサは、湿り気のある土壌を好み、ひどく乾燥すると葉縁から枯れ込んできます。水草として扱われることもあります。一方、アルゲンテアは乾燥に強い反面、過湿になると葉が黒くなってとろけてきます。タイプに合った植え場所を選び、必要に応じて土壌改良をします。 水やり ミクランサは湿り気を好み、アルゲンテアは乾燥を好むので、タイプに応じた水やりを行います。鉢植えの場合は、土がよく乾いたらたっぷりと水やりすれば問題ありません。
肥料 植えつけ時に緩効性肥料を元肥として施します。追肥は鉢植えの場合のみ、春と秋に薄めの液体肥料を施せば生育がより旺盛になります。しかし、特に気遣う必要はなく、ほかの植物に合わせて施せば十分です。むしろ、肥料の施しすぎや高濃度の化成肥料を施すのは禁物です。 病気と害虫 特に問題となる病害虫はありません。 用土(鉢植え) 水はけがよく、通気性のある土が適しています。市販の草花用培養土を用いるか、赤玉土6、腐葉土3、パーライト(日向土)1の配合土を用いるとよいでしょう。 植えつけ、 植え替え 3月下旬から5月上旬、または9月中旬から10月中旬にタネをまくか、ポット苗を植えつけます。植え替えは株が混み合ってきた場合に、株分けを兼ねて行います。
ふやし方 さし芽(茎伏せ):茎を好みの長さに切り、横にして軽く土をかけておけば、節から発根して活着します。 タネまき:発芽適温は20~22℃で、4月から6月、もしくは9月から10月にタネをまきます。1~2cmほどの覆土をし、発芽するまでは乾かないように水やりをします。 株分け:株が混み合ってきたら、3月下旬から4月中旬に株分けします。 主な作業 特に作業は不要です。
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玲儿
2017年08月06日
ダイコンドラ(ディコンドラ)の基本情報 学名:Dichondra 和名:アオイゴケ(ダイコンドラ・ミクランサ) 科名 / 属名:ヒルガオ科 / ダイコンドラ属(アオイゴケ属) 特徴 ダイコンドラは、這うように伸びる長い茎に葉が密につき、グラウンドカバーやハンギングの寄せ植えのアクセントとして最適です。ただし、葉柄が長くて踏圧には強くないので、植える場所には配慮します。冬に葉が傷みますが、株が枯れることはなく、毎年春からまた見ごろを迎えます。花は3mm程度と小さく、葉のつけ根に咲いて葉に隠れるので、ほとんど目につきません。
流通している種は主に、緑葉のダイコンドラ・ミクランサ‘エメラルド・フォールズ’(Dichondra micrantha‘Emerald Falls’)と、銀白葉のダイコンドラ・アルゲンテア‘シルバー・フォールズ’(D. argentea‘Silver Falls’)です。ダイコンドラ・ミクランサは和名をアオイゴケといい、日本にも自生しています。 両種ともタネまたは苗で流通します。特に、緑葉タイプは造園用にタネが大袋に入って販売されることもあり、庭にタネをばらまいて育てることも容易です。銀葉タイプに比べて生育が早く、タネをまいて1か月後には地面を覆います。銀葉タイプは、葉の表面が細かい毛に覆われ、銀白色に輝き、たいへん美しいのですが、蒸れると黒くなるので、乾かし気味に育てるとよいでしょう。
種類(原種、園芸品種) ダイコンドラ・ミクランサ‘エメラルド・フォールズ’ Dichondra micrantha ‘Emerald Falls’ 緑葉。湿り気のある土壌を好み、水草として扱われることもある。 ダイコンドラ・アルゲンテア‘シルバー・フォールズ’ Dichondra argentea ‘Silver Falls’ 銀白葉。日ざしに強く、よく日に当てて育てる。乾燥に強い反面、過湿になると葉が黒くなってとろけるので注意。
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玲儿
2017年08月06日
ダールベルグデージーの基本情報 学名:Thymophylla tenuiloba(Dyssodia tenuiloba) その他の名前:ディッソディア 科名 / 属名:キク科 / ティモフィラ属 特徴 ダールベルグデージーは、黄色い野菊を思わせる小花が、株を覆うように次々と咲き続けます。小花ですが名わき役ともいえる花で、四季咲き性があり、春から初冬まで、ほとんど途切れることなく花が咲くため、コンテナの寄せ植えやハンギング、また、花壇の縁取りなど、用途が広く重宝します。葉は小さく光沢のある鮮やかなグリーンで羽状に細かく切れ込み、密に茂ってもすき間が多いので、全体にふんわりとした感じになります。茎は細くしなやか、自然に分枝して広がり、株張り30~40cmぐらいになりますが、芽吹きもよく、刈り込んで切り戻すことで、形や大きさを自由に仕立てられます。また、全草に清涼感のある香りがあります。ティモフィラ属には10数種がありますが、今のところ園芸的に利用されるのは本種だけで、花つきがよく早生で草姿のまとまりのよいものが選抜され、‘ゴールデン・ドーン’‘イエロー・チャンピオン’‘イエロー・ブーケ’‘サンシャイン’などいくつかの園芸品種が育成されています。
育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 日照の多い、やや乾燥した気候を好みます。水はけのよいことが条件で、砂利混じりのやせ地でも育ち、暑さや強い日ざしにも耐えますが、日陰や湿地では育ちません。冬期、軽い霜程度ならほとんど傷まず、生育・開花します。短命な多年草で、通常は春まき、または秋まき一年草として扱われます。 水やり 乾燥に強いため、根がしっかり張れば庭植えではほとんど不要です。鉢では、多湿に注意し、用土が乾き始めたらたっぷり与えます。
肥料 あまり必要としません。ただし、生育・開花期間が長いので、鉢植えでは定期的に月に1回くらい液体肥料を施すと、花つきがよくなります。 病気と害虫 ほとんど見られません。 用土(鉢植え) 水はけのよいものであれば、それほど選びません。一般の草花向けの培養土も利用できます。多湿は根腐れしやすくなるので、軽石や山砂、鹿沼土などを2~3割混ぜておくと安心です。
植えつけ、 植え替え 植えつけ:厳寒期を除いて、ほぼ一年中可能です。花壇、コンテナいずれにも向き、日当たりのよい場所で育てます。 植え替え:鉢植えのもので、株の成長にしたがいさらに大きくしたい場合は、一回り大きな鉢に植え替えます。
ふやし方 タネまき:春まき、または秋まき。発芽適温は15~20℃くらい。好光性なので覆土はしません。春まきの場合、まいてから3か月くらいで咲き始めます。 主な作業 ほとんど放任でもよいくらいです。伸びすぎて形が乱れてきたものや、周囲に広がりすぎるようなら、そのつど不要な部分を刈り込んでおきます。
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玲儿
2017年08月06日
センノウの基本情報 学名:Lychnis bungeana‘Senno’(Lychnis senno, Silene bungeana‘Senno’) 和名:センノウ(仙翁) その他の名前:センノウゲ、センノウケ、センヌケ、仙翁花、剪秋羅 科名 / 属名:ナデシコ科 / センノウ属 特徴 センノウは鎌倉時代の末から室町時代の初めごろ、中国から渡来した多年草です。全体に短い毛が生えていて、直立する茎には葉が対になってつきます。茎は根元より数本~10数本が株立ちとなります。花は茎の先端にまとまって咲き、花弁の先端は細かに切れ込んでいるのが特徴です。花は目のさめるようなカーマイン・レッド(朱色を帯びた明るい赤)です。原産地の中国ではタネでふえる野生系がありますが、日本で現在栽培されているのはタネができない3倍体であるため、さし木か株分けでふやします。室町時代には七夕のころに、贈答品としてセンノウの切り花が盛んにやり取りされ、観賞されていました。そのため七夕を仙節(仙翁花の節)とも呼びました。
同様に栽培できるものにマツモトセンノウ(Lychis sieboldii [Silene sieboldii] )があります。花色は朱色、桃色、白で、八重咲きもあり、全体に赤紫色を帯びるものもあります。姿はセンノウに似ていますが、やや草丈が低く30~60cmほど、5月から6月に開花します。オトメセンノウ(L. × haageana)はマツモトセンノウとエゾセンノウの交配種で、花の切れ込みがやや深くなっています。花色は朱色のみですが、性質はより強健です。
育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 日なた、明るい日陰で育てます。暑さに強く、性質も強いので土質は問いません。庭植えの場合、少し土を盛ったところに植えるとなおよいでしょう。 水やり 季節を問わず、鉢植えの場合は表土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまで、十分に与えます。庭植えの場合はよほど乾燥しないかぎり、雨水のみで十分です。 肥料 植え替え時に、元肥としてリン酸、カリウムが多めの緩効性肥料を4~5号鉢で二つまみほど入れておきます。その後、3月から6月の間は月に1回、親指大の油かす・骨粉等量配合肥料を3個施します。7月から10月はリン酸分の多い肥料を、暑いうちは液体肥料を2000倍に薄めて施し、涼しくなったら骨粉などの固形肥料に替えて施します。
病気と害虫 害虫:ヨトウムシ、ハモグリバエ(エカキムシ) ヨトウムシは主に5月から6月に発生して、葉を食害します。夜間に見回って、捕殺します。 ハモグリバエ(エカキムシ)は比較的少ないのですが、葉に曲線を描くように葉の内部を食害します。線の先端に幼虫がいるので、爪の先で押しつぶします。 用土(鉢植え) 水はけがよければ、それほどこだわりません。例えば、赤玉土小粒3、腐葉土3、パーライト3、もみ殻くん炭1の配合土などで植えます。 植えつけ、 植え替え 鉢植えの場合は毎年、庭植えの場合は3年に1回植え替えます。芽が動き始める直前から芽が出始めの、2月から3月に行います。芽はもろいので慎重に行いましょう。
ふやし方 株分け:植え替えに合わせて行います。根茎を2~3芽つけて切り分けます。病気を予防するために、切り分けるハサミやカッターは念のため火であぶって消毒しましょう。 さし木:4月から5月に、若い茎を切って、バーミキュライトや赤玉土の苗床にさし木します。天ざし(茎の先端部分を使うもの)がよく、管ざし(茎の途中部分を使うもの)は根づきますが、後の成長が劣ります。 タネまき:マツモトセンノウやオトメセンノウはタネからもふやすことができます。2月から3月に親株と同じ用土にタネをまきます。
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玲儿
2017年08月06日
‘千日小坊’の基本情報 学名:Alternanthera porrigens var. porrigens 科名 / 属名:ヒユ科 / ツルノゲイトウ属(アルテルナンテラ属) 特徴 ‘千日小坊(センニチコボウ)’は、センニチコウ(千日紅、Gomphrena)をごく小さくしたような、かわいらしい花(花穂)が多数咲き、ふんわりとしたやさしい風情が感じられる多年草です。花はセンニチコウの小型品種‘千夏’よりもさらに小さく、花穂の大きさは5~10mmくらいです。開花期間が長く、一つ一つの花も長もちします。コンテナの寄せ植えなど、ほかの草花の引き立て役としても使いやすく、重宝します。 ‘千日小坊’が属するアルテルナンテラ属(Alternanthera、ツルノゲイトウ属)は、ほかの種は観葉として栽培されますが、本種は花を観賞し、秋以降は多少紅葉します。‘千日小坊’を含むポリゲンス種(A. porrigens)には、立ち性からほふく性まで変異があり、3つに分けるという説もあります。‘千日小坊’は立ち性で草丈1mくらいになり、枝垂れて咲くこともあります。ほふく性のタイプには‘千日小鈴’があり、ハンギングなどに利用されます。ほかにも、小型で花が大きめの‘千紅花火’や、葉色が薄く桃花の品種も育成されています。
種類(原種、園芸品種) 千日小坊® 茎は立ち性で1mくらいになる。 千日小鈴® 茎は横に伸び、ハンギングなどに向く。
育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 日当たりがよく、温暖な気候を好みます。日陰では細くひょろひょろして倒れやすく、花つきも悪くなります。電灯の下など、夜が明るいとなかなか咲きません。 アルテルナンテラ属のなかでは比較的耐寒性が強く、軽い霜や凍結には耐えるので、暖地では庭植えで冬越しができます。寒さで葉は枯れますが、木質化した茎が生き残り、春に芽吹いてきます。寒冷地や積雪の多い地域では鉢植えにして、室内の明るい窓辺などで冬越しさせます。 水やり 鉢植えは、用土が乾いたらたっぷりと水を与えます。多湿の状態が長く続くと根腐れの原因となるので、水はけをよくしておくことが大切です。茎が木質化してくると、かなりの乾燥にも耐えられます。 庭植えでは、ほとんど水やりの必要はありません。
肥料 肥料が多いと軟弱に育ち、倒れやすくなります。庭植えではほとんど必要ありません。鉢植えでは、枝数を多くして花をたくさん咲かせるため、6月から10月ごろまで、月1回の置き肥か、月3~4回液体肥料を施します。 病気と害虫 病気:ほとんど見られません。日当たり、風通し、用土の水はけをよくし、多湿に注意します。 害虫:ほとんど見られません。 用土(鉢植え) 赤玉土7、腐葉土3の配合土など、一般の草花向け培養土が利用できます。
植えつけ、 植え替え 植えつけ:ポット苗の植えつけは、5月から11月ごろまで行えます。 植え替え:鉢替えや株の移植は必要に応じて行います。移植は容易で、植え替え時に枝を少し切り詰めます。 ふやし方 さし芽:さし芽でふやします。6月から9月が適期で、気温の高い時期は容易に発根します。 主な作業 摘心:開花期が通常10月以降なので、夏の間に何度か摘心を行い、枝数をふやしておくと、草丈が低くこんもりとにぎやかに咲きます。花壇など広い場所では、そのまま伸ばして大株にしてもよいものです。
冬越し:冬期は、地際から10cmくらいまで刈り込み、落ち葉やバークチップなどで株元を覆っておきます。関東地方平野部以西の太平洋側では冬越し可能です。鉢植えは、軒下や暖かい日だまりで北風の直接当たらない場所に置きます。寒冷地や積雪の多い地域では、鉢植えにして室内の明るい窓辺などで冬越しさせます。
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玲儿
2017年08月06日
センテッドゼラニウムの育て方・栽培方法 育て方のポイント 栽培環境・日当たり・置き場 日当たりと風通しのよい場所で育てます。長雨に当てると、草姿が乱れたり、花が腐ったりしやすいので、鉢植えであれば軒下などへ移動させます。鉢植えにも庭植えにもできますが、庭植えの場合は、水はけをよくするため、土を10cm程度盛って高くしておくとよいでしょう。冬は凍るような寒さが続くと、品種によって枯死することがあるので、軒下へ移したり、防寒をします。
水やり 鉢植えの場合は、鉢土がよく乾いたら、鉢底から流れ出るほどたっぷりと水やりします。庭植えの場合はほとんど必要ありません。 肥料 用土にはあらかじめ元肥としてカルシウムを含む緩効性化成肥料を混ぜておきます。追肥は、春から初夏、および秋の成長期に、液体肥料を施すか、緩効性化成肥料を置き肥します。
病気と害虫 害虫:オンシツコナジラミ オンシツコナジラミは白い虫で、葉裏につき、株を揺すると一斉に飛び立ちます。 用土(鉢植え) 水はけがよく、通気性に富み、適度な保水性のある土が適しています。また、ややアルカリ性(pH7.0程度)の土壌を好むので、用土にはあらかじめ苦土石灰を混ぜて調整しておくとよいでしょう。用土は、市販の草花用培養土などを利用し、さらに牛ふん堆肥を1割ほど加えます。
植えつけ、 植え替え 春に購入したポット苗は、直ちに5号程度の大きさの鉢に鉢上げします。その後の鉢増しや植え替えは、根がよく張って詰まり気味になってきたときに行います。真夏と冬を除いて、植え替え作業を行うことができます。 ふやし方 さし木でふやします。茎の先端を10cm程度に切り、下葉を取ります。水はけのよい土にさすと数週間で発根します。
主な作業 花がら摘み:花房のほぼ全体が咲き終わったら、花茎のつけ根から折り取ります。 切り戻し:春から続いた開花は梅雨時期に一段落します。葉を少し残すように、草丈の約半分くらいの位置で切り戻します。梅雨時期に行わなかった場合は、9月から10月に同様に切り戻し、また梅雨時期に行った場合も、形を整える程度に切りそろえるとよいでしょう。
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2017年08月06日
センテッドゼラニウムの基本情報 学名:Pelargonium Scented-leaved Group その他の名前:ニオイゼラニウム、ニオイバゼラニウム 科名 / 属名:フウロソウ科 / テンジクアオイ属(ペラルゴニウム属) 特徴 センテッドゼラニウムはゼラニウムやペラルゴニウムと同じペラルゴニウム属に属し、葉に芳香をもつグループを指します。開花期は主に春から初夏ですが、一部に四季咲き性の品種もあります。普通のゼラニウムとは異なる印象をもち、花弁が細くて繊細で、野趣あふれる雰囲気が人気を呼んでいます。 代表的なローズゼラニウムのほかに、ミント、柑橘・フルーツ系、スパイス系などさまざまな香りをもつ種類があり、オイルやお菓子の香りづけに利用されます。 苗は、ハーブを扱っている園芸店や通信販売などで、多くの種類が入手できます。
種類(原種、園芸品種) ‘アトミック・スノーフレーク’ Pelargonium ‘Atomic Snowflake’ レモンを混ぜたさわやかなローズの香り。明るい緑の葉に黄色の覆輪が入り、花のない時期も楽しめる。
ローズ・ゼラニウム Pelargonium graveolens 多くの園芸品種の作出に利用された最も代表的な原種。バラの香りがし、ゼラニウムオイルや、料理やお菓子の香りづけに利用される。 ペパーミント・ゼラニウム Pelargonium tomentosum 葉の表面に柔らかい繊毛が生え、ビロードの質感がある。さわやかなミントの香りが特徴的。 ‘レディ・スカーボロウ’ Pelargonium ‘Lady Scarborough’ ストロベリーの香り。咲き始めの花は淡いピンク色で、咲き進むにつれて濃くなり、美しい。 アップル・ゼラニウム Pelargonium odoratissimum ほふくしてよく繁茂する。比較的耐寒性があり、暖地では戸外で冬越しできる。花は小さい白色で目立たないが、葉はリンゴの香りがして個性的。
レモン・ゼラニウム Pelargonium crispum 多くのレモン系の香りをもつ園芸品種のもとになった。花つきはあまりよくないが、小さい葉にピンク色のかわいい花が咲き、草姿のバランスはよい。 ‘ミセス・テイラー’ Pelargonium ‘Mrs. Taylor’ スパイシーでほのかにローズの香り。鮮明な赤色の花が華やか。
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